ふくしま浜街道トレイルを歩く4:久ノ浜駅からJヴィレッジ駅まで
概要
日時:2024年10月31日(木)
歩き始め:9時41分 久ノ浜駅
歩き終わり:14時33分 Jヴィレッジ駅
歩行距離:17.9キロ(立ち寄りを含む)
詳細
上野駅から久ノ浜駅まで
いつもの上野発5時11分の常磐線に乗って水戸で7時19分の原ノ町行に乗り換えて久ノ浜駅へ。
1本前の7時3分発いわき行よりも通勤、通学の人が多く水戸からほぼ満員。次の勝田から日立までの間は都心のラッシャーアワーに近い混みようでした。
途中のいわき駅での停車時間は36分間。長い停車時間に不安になっている老夫婦がいました。ご主人が高齢になり自動車運転免許を返納したため十数年ぶりに電車に乗ったとのこと。降車駅には迎えのタクシーを予約済みだそうです。Yahoo!乗り換え案内で間違えていないことを確認してあげました。
久ノ浜駅から津守神社(殿上崎)まで
水戸駅でトイレを済ませていたので久ノ浜駅から早速歩き出します。今回は慣らしを兼ねて買ったばかりのモンベル・トレイルウォーカーを履いてのスタートです。モンベルで靴選びの相談に乗ってくれた店員さんはJヴィレッジの近くの出身でした。いつかふくしま浜街道トレイルを歩きたいとのことでした。
駅から殿上崎の方へ真っ直ぐ伸びる道を歩きます。大久川と小久川が合流してできた川にかかる橋の手前に神社がありました。
今回はモデルコースの距離が14キロと短いのでルート沿いの神社に可能な限り寄ることにしていたので早速お参りしました。星廻宮(ほしのみや)神社です。海の近くにあった社殿が東日本大震災で流出し、2017年に移転して再建されたとのことです。
橋の向こうの岬の上に見えた鳥居を目指します。津守神社です。最初の鳥居をくぐると明治35年元旦に出漁して行方不明になった人たちの慰霊碑や神社のある殿上崎にあったらしい城の城主一族と家臣の名前を刻んだ碑がありました。石段を更に登って本殿へ。本殿の脇にもいくつかの石碑がありました。地元の図書館に行ったら詳しい歴史が分かるかもしれません。神社からは穏やかなな海が見えました。大きな津波が襲ってくることは想像できない海でした。
津守神社から見渡神社まで
殿上崎はハマナスの南限にあたるようですが岬の橋ふや久ノ浜漁港には行かず、トレイルのルート通りに川沿いを北西に歩きました。その後、右折して標高3、40メートルの丘の端を歩きます。勿来海岸からの「いわき七浜街海道」サイクリングロードは久ノ浜が北端なのでサイクリストとすれ違うことはなく車もほとんど通りません。海は時たま見えるだけですが気持ちの良い道です。
常磐線の線路をくぐる手前に神社がありました。見渡神社です。この辺りも津波で大きな被害を受けたようです。海は見えないのに。
見渡神社から末続駅まで
常磐線の線路をくぐって更に海から離れて農村地帯を歩きます。ホテルの看板がありました。入口への道は雑草と蜘蛛の巣で覆われていて建物も荒れているようです。
国道6号線の手前に石垣に濤洲荘と彫られた屋敷がありました。門内の左奥には洋風の小屋。右側には平屋の和風建築。昭和期か大正期の有力者の別荘のような雰囲気です。スーパー地形では通所介護施設ケア施設「晴明」と表示されます。近代建築好きに聞いたら由緒が分かるでしょうか。
濤洲荘の斜向かいには太陽光発電所がありました。今回のトレイル沿いにはあちこちに太陽光発電所がありました。
トレイル沿の沢の上を蝶でしょうか、小さな虫が何匹もゆるやかな風に乗って舞っていました。国道6号線の下をくぐって更に木々に囲まれた道を歩きます。
車も人も通らず気持ちの良い道です。裸足に限りなく近いサンダルであるMANSANDALS を作った坂田満さんの「足裏で大地とつながれ」「靴を脱いで野生を取り戻せ」と言う声が聞こえた気がしたので靴を脱いで裸足になりました。路面が荒れておらず足裏が痛くなることもなく末続駅まで裸足で歩いてしまいました。いやぁ気持ち良かった。トレイルから末続駅に上がる道は少し荒れていて足裏が痛かったですが。
末続駅の駅舎内には津波被害と原発事故による全域住民避難、それらによる人口流出と祭りの再開などの復興への取り組みを説明したパネルと写真、大震災前の写真などがありました。原発事故の重さを知ることができて末続駅を訪れて良かったです。
末続駅から有筋踏切まで
裸足初心者の私は無理せず末続駅からはMANSANDALS を履くことにしました。
すえつぎCafeの案内板に誘われてカフェを訪れましたがこの日はお休みでした。残念。
トレイルに戻ります。
大震災の慰霊碑がありました。慰霊碑からは海は見えません。碑に彫られた一言一言が津波の恐ろしさを教えてくれます。
有筋踏切に向かう道のトンネルに並行してもう1本のトンネルがありました。トンネルの前にゲートがあって中には入れません。
有筋踏切です。
有筋踏切から姥嶽蛇王神社まで
いわき市から広野町に入りました。
12時過ぎにトレイル沿で営業中のそば屋を見つけました。入ろうとしたら先客たちが一斉に私を見ました。間違えたかな?と思ったのですがドジャース川ヤンキースに同点に追いついたばかりで皆さんが固唾を呑んでテレビを見ていたところに私が戸を開ける音がしたようです。
焼肉丼・ざるそばセットを注文しました。満足満腹。
お客さんがひっきりなしに入ってきたので試合の最後を見届けることなく店を出ました。
浅見川河口の高台に姥嶽蛇王神社がありました。安寿と厨子王伝説ゆかりの神社でした。高台からは広野火力発電所の煙突が見えます。広野火力発電所は東日本大震災で大きな損傷を受けながら懸命の復旧作業により首都圏の夏の計画停電を防いでくれました。首都圏、東京の恩人です。復旧に携わった方々に感謝。
姥嶽蛇王神社から下北迫地蔵尊まで
下北迫(しもきたば)地蔵尊の手前の両側に立派な木造家屋が軒を連ねていました。奥に何台もの農機械が並んでいるお屋敷も。
下北迫地蔵尊は想像よりずっと大きく迫力がありました。
地蔵尊の近くの古峯神社は何だか荒れていて蜘蛛の巣に阻まれて本殿へのお参りも出来ませんでした。残念。
下北迫地蔵尊からJヴィレッジ駅まで
二ツ沼総合公園でトイレ休憩。楢葉町に入り14時半過ぎにJヴィレッジ駅に到着しました。危険を感じることもなく道も迷わず気持ちの良いハイキングでした。
注意点
ルートミスを防ぐには
トレイルの道標は見かけませんでしたが時々立ち止まってルートマップやGPXルートデータを取り込んだアプリで現在地や曲がるところを確認したら道に迷うことはありませんでした。
Jヴィレッジ駅
Jヴィレッジ駅は改札を入った先にはトイレもベンチも屋根もありません。トイレは駅と道路を挟んだところに、ベンチは改札の前にあります。改札の前は屋根付の小さな広場という感じです。風は避けられるのでしょうか。
水分補給・行動食
最高気温が20度程度で余り汗をかかなかったので水分補給は300mlぐらいで済みました。またちょうど良いところでしっかりした昼食を取れたので行動食は食べませんでした。
立ち寄り先などの情報
星廻宮神社
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2017/03/post_14904.html
殿上崎
https://dendenmushimushi.blog.ss-blog.jp/2007-11-05
見渡神社
https://www.nihonbunka.or.jp/news/detail/100198
そば処鈴芳(すずよし)
https://www.town.hirono.fukushima.jp/promotion/eat/1004419.html
姥嶽蛇王神社
https://www.town.hirono.fukushima.jp/promotion/look/1004372.html
広野火力発電所
https://www.tepco.co.jp/fp/companies-ir/fukushima/earthquake-disaster/approach/restoration.html
下北迫地蔵尊
https://www.town.hirono.fukushima.jp/kankousports/bunka/1001590/1001981.html
二ツ沼総合公園
https://www.hirono-kousha.com/our-business/futatsunuma-park/
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