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進化と変身
テクマクマヤコン、テクマクマヤコン、お姫様にな〜れ!
子どものころ夢中で見た「ひみつのアッコちゃん」。魔法のコンパクトをひらいて願いごとを唱えるとなんにでも変身できちゃうというアレだ。
一方で「セーラームーン」にはあまり興味が湧かなかった。妹が大好きで毎週1回は強制的にアニメを見ていたのでキャラクターもストーリーも熟知しているが、最後まで好きになることはなかった。
ものすごく突然だし何のメリットもない気がするけど、その理由を考えてみようと思う。
*
変身アニメ?
ひみつのアッコちゃんも、セーラームーンも、「変身アニメ」とひとくくりにまとめられることが多い。
けど、わたしの中では両者はまったく違う。
セーラームーンは変身ではなく「進化」だ。成長、レベルアップ、カスタマイズ、という言葉でもいい。
制服姿の月野うさぎが悪の組織と戦うときだけセーラームーンになる。おだんごに飾りがついたり、スカートが短くなったりするなど、見た目にこそ多少の変化があるものの、顔も、声も、話し方も、まったく変わらない。悪の組織の連中はどうして月野うさぎと同一人物だということがわからないのだろう、といつも不思議に思っていたものだ。
*Before:月野うさぎ
引用:ミドルエッジ
*After:セーラームーン
引用:BiBi
それとは逆に、ひみつのアッコちゃんは紛れもなく変身する。お姫様、人魚、いたずら坊主、カエル…性別を乗り越え、人間以外のものにもがんがん変身する。もちろん顔も、声も、話し方も、まったく違うものになる。
*Before:ひみつのアッコちゃん
引用:Gyao
*After:人魚姫
引用:Gyao
どうやらこの「進化」と「変身」の違いが、興味を持てるかどうかの差になっているらしい。
そこでもう一段階、掘り下げてみようと思う。
大きな変化がほしい
というわけで進化と変身の違いをまとめてみた。*個人の主観による
「進化」は過去や現在の積み重ねでつくられていく。つまり今あるものをもっとよくしようという考え方がベースにあるというわけだ。仕事や勉強がデキる人というのは(意識してるにせよしてないにせよ)こっちのタイプが多い気がする。
「変身」は過去や現在の状態がどうであろうと関係ない。どれだけ違うものに変われるか。つまり変化の大きさが重要だ。アイデアを飛躍させられるという特技がある反面、突拍子もないことをする人だと思われやすい。
こう考えると「進化」は上に突き進み、「変身」は横に広がっていくという違いがあるのがわかる。
どちらがいいとか、悪いとかの話ではないのだけれど。仕事で成功したいなら、たぶん「進化」を目指すほうが得策だ。
「変身」してまったく別のものに変わろうとするには、莫大なエネルギーが必要だ。そして変身した後も環境に適応させるためにさらなるエネルギーが必要になる。
でも。
でも、やめられない、とまらない。
変身して、周囲や自分自身をも驚かせる快感(*)には中毒性があるのだ。
*目立ちたい願望、とも言う
10年後、1年後、いや、明日の自分すらなにに「変身」しているのかわからない。そんな毎日こそが、わたしをワクワクさせるのだ。