許さないでちゃん

毎週月曜、小説リリースします。(月曜じゃない日も更新するかも)100本まで、読んでね。

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最近の記事

君とさよならするのは決まってる

灰色のボクサーパンツを下ろした瞬間、ずばんッと飛び出たそれの大きさに思わず「わあ」と声をあげてしまった。長さも太さも今まで見たどれともあまりにかけ離れてる。それで唖然としたまま 「カエルくん?」 と口走ってた。 すると君は苦笑しながらこう言ったのだ。 「いやここで村上春樹やめてよ!」と。 下着姿の私は、シーツのうえにひざまずいたまま「小説読むの?」と見上げて聞いた。そそりたつそれが、私たちの間で大人しくしてる。君は「村上春樹はたまに読むけど、そんな詳しいわけじゃないよ」

    • コロナ禍、家に転がり込んできた彼女に引いた話

      急にリモートワークがはじまって、 それと同時に家に彼女が転がり込んできたから正直引いた。 だってこわいし、もう会えなくなるかと思ったし、 と繰り返しながら僕のベッドのうえに甘やかな匂いまるごと座ってる。こんな事態なのにちゃんと腰までの髪もゆるく《巻いてきた》っていうより無垢な感じで散らしてふわふわさせて、かわいい。かわいいし適切にエロいし言いぶんはわかる。わかる。 わかるんだけど、そういう問題じゃない。 僕の目の前で泣き真似しながら上目遣いでこちらを伺うこの彼女、(な