君とさよならするのは決まってる
灰色のボクサーパンツを下ろした瞬間、ずばんッと飛び出たそれの大きさに思わず「わあ」と声をあげてしまった。長さも太さも今まで見たどれともあまりにかけ離れてる。それで唖然としたまま
「カエルくん?」
と口走ってた。
すると君は苦笑しながらこう言ったのだ。
「いやここで村上春樹やめてよ!」と。
下着姿の私は、シーツのうえにひざまずいたまま「小説読むの?」と見上げて聞いた。そそりたつそれが、私たちの間で大人しくしてる。君は「村上春樹はたまに読むけど、そんな詳しいわけじゃないよ」