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「迷惑をかけない親」からの卒業
「ママ、あんな席替えがあって
場所が変わったんやけど、見にくいねん」と次男。
「あー、そうなんやねー」と言いながら、
見にくいって言うても、あんた、ほぼクラスにおらんやんーと思った母。
次男が不登校気味になった小1の終わり頃。
担任の先生と次男について
色々と話を重ねていく中で
ひとつお願いをしてみた。
「可能なら、席を前の方にしてみてもらえませんか?」
次男はADHDの傾向が強い発達凸凹児。
どうも外部の影響を受けやすいようだ。
思い返せば、小さい頃から周りの子が泣いていたり、争っていたりすると、スッと立ち止まって、ずーっとその様子を見ていた。
次男のクラスは35人ぐらいで定員いっぱい。
後ろの席に座ると目に入るモノが多すぎて、
ときにそれが疲れにつながるのかなと感じた。
そのときは次男の不登校の原因も
あまりわからなかったので
できる限り不快を取り除いてやれたらなと思っていた。
2年生になっても、
その点は申し送られていたので
次男はいつも端の列の前の方に席がおかれていた。
今回の席は、教室の一番左の前。
端の方が支援の先生も配慮しやすいからだと思う。
しかし、次男は言った。
「テレビが前にあるから黒板が見えんねん。」
最近の学校のテレビモニターは大きい。
教室の左前にデーンと鎮座していて、
多分、黒板が見えないということはないのだけど、どうにも視界に入って気になるのだろうと感じた。
ふーむ。
先生に伝えてもいいんだけど、
君、学校に給食を食べに行ってるのが「主」で、ほぼ教室で勉強してないやんなぁ(笑)
しかしながら、
次男が「席を替えてほしい」と、
学校生活において
前向きに発言したことは
ひとつの大きな変化だなとも思った。
「先生、ほぼ教室にいないのにお願いして申し訳ないんですが、席替えの件でお伝えしたいことがあるんです」と、先生にこっそりと伝えてみた。
先生はなに一つ嫌な顔をせず、
わかりましたーと席を替えてくれた。
学校に行けなくなったとき、
今はいろんな手段があると思う。
フリースクールに通ってみたり、
ホームスクーリングを選んだり、
だいぶ多様な選択ができるようになった。
うちは今のところは
在籍している小学校に基盤を置きながら
次男の成長を見守る選択をしている。
ゆえに「みんな」とは違うお願いや対応をしてもらうこともある。
そこに最初は抵抗もあったし、
たくさんの子どもたちを抱える先生たちに
どこまで頼っていいのか迷うこともあった。
でも、私はある意味「模範的な親」を捨てた。
ちょっと語弊のある言い方かもしれないが、
要は迷惑をかけてはいけないーをやめてみた。
ただ次男の現状を伝えて、
先生方と一緒に考えて進む道を選ぶことにした。
「できること」「できないこと」をお互いに出して、そのうえで学校側が提示してくれた厚意は、そのまま受け取る。
「おかあさん、今日も送ってくださってありがとうございます。」
先生方はいつも私にそう言ってくださる。
「いや、色々助けて頂いてるのはこっちです」と、最初はその言葉に違和感があったのだけど、先生たちだってきっと、こどもたちが健やかに育っていってほしいと思って、日々こどもたちと関わってくれているんだろうなーと思うようになった。
ホントに感謝を送る日々。
ありがとうございます。
で、次男よ!
そんなにテレビの存在が気になるなら
家でももっと後ろに下がってテレビを見よ!と思う母である。