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《クマさんギンさんの保証人探し》出演:シロクマサンとペンギンさん 「クマさん冴えない顔してるわねえ」「そうなんだよ、保証人探しで困ってるんだ」
「クマさん冴えない顔してるわねえ」 「そうなんだよ、保証人探しで困ってるんだ」 「借金でもするつもり?」 「知り合いが転職するんだけど、その転職先は身元保証人が2人いるんだよ」 「家族がいるでしょう」 「家族は1人までしかダメなんだって」 「じゃあもう一人はクマさんがなってあげたら」 「無職はダメなんだ」 「あれ、クマさん引越し屋でバイトしてなかった?」 「それが腰を痛めて辞めたばっかりだよ。保証人の条件は会社によって違うけど、転職先の条件は働いてなきゃダメ、働いてても年金を
講談:なんだかんだ熊之丞《開いた玉手箱(10年目の同窓会)》 先の《玉手箱の葉書》というお話では、中学卒業の時に『いつまでも忘れません』との葉書が届き、その葉書が玉手箱の中に納まるまでを語りましたが、今回はその後日談となります。
中学を卒業して10年、同窓会をやろうという者がどの学校にも必ずいるものです。地元を遠く離れて久しく、実家にも滅多に帰りません。それが同窓会に出席する気になったのは、玉手箱に納めたあの葉書が思い浮かんだせいでもありましょう。 やがて同窓会の当日がやって参りました。同級生という変わらない温もり、そして変われない煩わしさ、そんな独特の雰囲気に包まれながら、彼女”達”をさがします。残念なことに出席は1人でしたが、意中の子だったので、さっそく近づいて輪の中に入ります。 「中学のことなん
講談:なんだかんだ熊之丞《結婚するって聞いたけど》 恋人たちの別れには様々ありますが、就職で時が合わなくなり自然消滅ということも少なくないようです。
一席お付き合いを願います。恋人たちの別れには様々ありますが、就職で時が合わなくなり自然消滅ということも少なくないようです。 そんな別れから1年、後輩ができ仕事も落ち着いてきた頃、ふと元カノの顔が浮かびました。電話をしようと思い立ちましたが何せ久々です、最初の言葉をどうするか迷いもしましょう。『元気?』『仕事どう?』などではインパクトに欠けます。思案してこれならばと思いついたのが『結婚するって聞いたけど』という言葉です。 『何言ってるの、誰のこと?』『君のこと。えっ、違った?』
《クマさんギンさんの里帰り》出演:シロクマさんとペンギンさん 「あらクマさん、しばらく見なかったねえ。どうしてたの?」「ちょっと北極へ里帰りさ。おかげで帰ってきたら2週間巣ごもりだよ」
「あらクマさん、しばらく見なかったねえ。どうしてたの?」 「ちょっと北極へ里帰りさ。おかげで帰ってきたら2週間巣ごもりだよ」 「そりゃ大変だったねえ。北極でもダメかい。それで、久しぶりの里帰りはどうだった?」 「それがさあ、前に住んでた氷がどこかへ流れちゃってさあ」 「当たり前だろう、陸地が無いんだから。やだねえ漂流生活は。そこいくと南極は大陸だから大丈夫。お盆にでも一緒に来るかい?精霊馬の代わりに熊に乗って、なんちゃって」 「ギンさん、まだ仏様じゃないだろう!」