「先生のおかげ」という言葉に気をつけて!
子ども「先生のおかげで○○できるようになりました!」
教育現場では、よく耳にする言葉だろう。
しかし、この言葉の中には教育者をダメにする劇薬が仕込まれている。
あなたは、この言葉の中にある劇薬に気づけただろうか?
そう、その劇薬とは
「先生のおかげ」
という言葉だ。
瞬時にこの言葉の危険性に気づけたあなた!あなたの教育レベルはきっと高いと言えるだろう。
わからなかった・・・というあなたも大丈夫!この記事を読んで、自分の教育センスを一緒に磨いていこう。
まぁそもそも、こうやって偉そうに語っているボクも、若い頃は、「先生のおかげ」という劇薬の罠にハマっていたわけだが・・・。
では、なぜ「先生のおかげ」という言葉が劇薬なのか?その理由について考えていきたい。
薬の副作用とも言えるその理由を一言で表すならば
依存関係を作り出す
この「依存」という二文字は本当に厄介だ。
なぜなら、子どもも先生もお互いを気持ちよくさせ、やめられなくなってしまうからだ。アルコールやニコチンのように・・・。
特に、「先生のおかげ」と言われた先生は、自分の脳がぶっ飛ぶほどに承認欲求を刺激され昇天してしまう。ドーパミンがドバドバ放出されるのだ。
「そうか、そうか、頑張ったねー」と言いながらも、顔はニンマリ。
そこには、自分の指導を省みる隙など一切なく、承認欲求を刺激された気持ち良さに溺れている。底無し沼に足を一歩踏み入れたことにも気づかずに・・・。(過去のボクです)
「よし!これからも、どんどん子どもたちを引っ張っていくぞ!」なんて間違った方向に情熱を傾けてしまう。(過去のボクです)
一方、子どもにとってみれば、他責思考になることで、楽に生きることができてしまう。「先生のおかげ」という言葉の裏には「先生の責任」という言葉が隠れているのだ。
もし、うまくいかなければ、「先生の教え方が悪い」と責任転嫁が可能なわけで、自分は傷つけないための防波堤となる。
少し、ここでまとめてみると
先生
「先生のおかげ」→承認欲求を刺激される→更に子どもを依存させる→子どもが自立しない
子ども
「先生のおかげ」→他責思考になることで楽になる→更に先生に頼る→自立しない
という悪魔の流れが出来上がる。
もう一度、教育の目指すところを考えてみよう。
教育の目標は
自立的に生きれる人間を育てることだ
教育基本法にもはっきりと明記されている。
そう、依存の対局ともいえる「自立」なのだ。
本来ならば
「先生のおかげで○○できた!」
ではなく
「(自分が)頑張ったから○○できた!」
と言わせたいところだ。
先日、ボクはこんなツイートをした↓
そう、まずは「子どもに依存される快感」から先生は抜け出す必要があるのだ!中毒になる前に・・・。
「先生のおかげ」と言われた瞬間に”劇薬だ”と気づくことが大切なのだ。
もちろん親も同じことが言える。「お母さんのおかげで」「お父さんのおかげで」と言われた時には気をつけよう。
では、依存させず、自立させるためにはどうしたらいいのだろうか。
その答えは
✔︎役者から黒子へ
✔︎主役から脇役へ
✔︎ティーチャーからファシリテーターへ
✔︎先導者から伴走者へ
と意識の改革が必要だろう。
つまり、縦の関係よりも横の関係を意識するのだ。
目立たないところ、見えないところで支援をし、ゴールは子どもにキメさせる!決して教育者がコートのど真ん中で一生懸命プレーしてはいけないのだ。ましてや教育者がゴールを決めてドヤ顔しているのは論外である・・・。
「自分の力でできた!」「自分たちでできた!」と思わせてあげられる教育者こそ、本物の教育者だと思う。
ボクもまだまだ修行中・・・。
共に、子どもを自立させられる教育者を目指していこう!
子どもの自立を促すのに効果的だったオススメ実践トップ3はこちら↓
以上、ガクせんでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
良い一日を!
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