もうかかってるかも!?「目的がないといけない病」に気をつけて
どうもガクせんです。
「頭のいい子になってほしい」
「運動が得意な子になってほしい」
「誰とでも仲良くできる子になってほしい」
親や先生など子どもの成長に関わる人であれば誰しも考えることですよね。
もちろん、元教員であり、二児の父であもるボクもそう願ってやみません。
しかし、この思いが強すぎるとかえって子どもの健全な成長を阻害してしまうことになるのです。
それは何故なのか?
答えは「目的がないといけない病」になってしまうからです。
先日、ボクはこんなツイートをしました。
そう、「目的がないといけない病」になってしまうと、その目的以外の行動(寄り道)が許せなくなってしまうのです。
例えば、自由であるはずの「遊び」でさえも
「頭がよくなるようにきちんと遊ばせよう」
「運動神経よくなるように正しく遊ばせよう」
「成果が出る遊びをさせよう」
としてしまう始末・・・。
これはもう遊びではなく、トレーニングです・・・。
「今を楽しむ」という一番大切な遊びの要素が破壊されてしまうのです。
特に、学校現場は重度な「目的がないといけない病」にかかっているといえます。
ボクが教員時代に体験したエピソードを少し紹介させてください↓
教員になって2年目のことです。
ボクは、とにかく子どもが楽しそうに遊ぶ姿が大好きでした。もちろん子どもも遊びが大好き!そこで、子どもたちと話し合い、毎朝クラスで遊ぶ時間をつくることにしました。
「イエーイ」と最高の笑顔で楽しんでいたのも束の間・・・。
ある日、「校長室に来るように」という意味深な指令が舞い込んできました。
ボクは「何やろか?」としぶしぶ校長室に入ると、そこには鬼の形相をした校長が・・・。
そして校長が一言
「あなたは、朝の時間、何のために遊ばせているの?」
と・・・。
何だか冷蔵庫の中にいるくらい冷たい空気が漂っていました。
ボクは「いや、ただ楽しいから・・・。」と喉元まで本音が出かかりましたが、それを言ってしまったら日付が変わる程の長い長いお叱りを受けそうだったので、「子どもたちのコミュニケーションスキルを向上させるためです!」と適当な理由(目的)をつけて答えました。
すると、少し食い気味で校長が「もしコミュニケーションスキルを向上させたいならソーシャルスキルトレーニングをしなさい」とアドバイスしてきたのでした。ドヤ顔で。
そして、クラスの楽しい朝の時間は終焉を迎えるのでした・・・。
チーン・・・。
つまり、学校現場は何をするにも目的がないといけないのですよね。
そういった意味では、明確な目的のない「遊び」は悪とみなされてしまいがちなのです。漢字練習のように、使った時間だけ成果が見えるというものでもありませんし。
他にも、世の中には「目的がないといけない病」の影が至る所でみられます。
「思考力を育てる」と銘打った本が売っていたり、おもちゃのパッケージを見ても、「発想力を育てます!」とデカデカと印字されているし・・・。
ボクは何だかそんな世の中に違和感を覚えてしまうのですよね。
まるで「より性能の高いロボットを作ろう!」と物づくりに躍起になっているようで・・・。
大人の「目的思考」が強くなればなるほど、子どもの笑顔(楽しみ)が減ってきているようで・・・。
ボクたちは、人間を育てているのであって、物を作っているわけではないということをもう一度思い出さなければいけないと思うのですよね。
人間ってもっと複雑で、ある明確な目的のために成長していくわけではないのです。
※強いて目的があるとすれば、「個の保存(生き残りたいという欲求)」と「種の保存(遺伝子を残したいという欲求)」くらいですかね。
だからこそ、「知識力が!思考力が!コミュニケーション力が!・・・」とあれもこれもと細かい目的ばかりを追い求めなくてもいいと思うのですよ。
楽しんでいたら、後から成長はついてくるというか、気付いたら成長してた!というか。
人間ってそんな感じで成長していくのです。
だから、大人はもっと肩の力を抜いて楽しく子育てしたらいいと思うのです。
「めあて!」「目標!」「ゴール!」なんてどうでもいいからもっと
今のわくわく
を大切にした方がいいと思うのです。
だって、充実した生とは「今の充実」なのですから。
過去を後悔し、未来を不安に思っていてはずっと「楽しい今」はこないのです。
将来を不安視して、目的!目的!と今の楽しみを破壊してしまっては逆に何のために生きているのだかわからなくなりませんか?
とにかく、「今を楽しむ」にスポットを当てていきましょう!
大人も子どもも笑顔いっぱいに生きれるようにしましょうよ。
それが、「目的がなければいけない病」の治療薬なのかもしれませんね。
世の中に笑顔の花がたくさん咲きますように。
以上、ガクせんでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
良い一日を!
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