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蜂の残した針+タペストリー

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小説エピソード集 織りながら
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記事一覧

ブランチ27(無料回) そして『蝶を舞わせるためのタペストリー』1

前回の鬼ブラ! ・巫女は性別を問われていない。彼でも、そして俺でもいいのではないか。 今…

蜂の残した針 1話

←『蝶のように舞えない』  和泉の髪は、日にあたると蜂蜜色に輝く。  そのことを憎む者は…

タペストリー2 「織りたい模様と、織られてしまった模様」

今回の織り方 ・蜂の残した針 1話の模様と、タイトルについて 前回の織り方 ・写真の並べ変…

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蜂の残した針 2話

←1話  プロパンガスのボンベの搬入、その設置や配管、撤去は、沙羅の指示において行われる…

タペストリー3 「右近の職業」

今回の織り方 ・蜂の残した針 2話の模様について ・機を織ったことがない高齢者を引っかける…

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蜂の残した針 3話

←2話  全身ずぶ濡れの、男か女かわからぬ者が、白い浴衣の裾を引きずりながら歩いていたも…

タペストリー4 「俺たちの家が燃える確率」

今回の織り方 ・蜂の残した針 3話の模様について ・ねえ……。 前回の織り方 ・もしかして俺たちって、監査を立てながら織らないと、すごいグロい模様を織ってしまうのではないか? ・おそらく、右近だけが経験者である 来た! 巫女情報 …………! 巫女は皇ギなのね? 想定の範囲内ではあるな。前の巫女が「本来なら姉に顕現するはずだった」と言っていたこともある。 強そうなところに当たってよかったが、この巫女、俺たちの祈りが下りたとして聞いてくれるタイプかな……。 立ちがちな

¥200

蜂の残した針 4話

←3話  皮を剥き、食べやすいように小さく切った桃を、ガラスの器に盛って出した。  此紀…

タペストリー5 「キメラを作る時のルール」

今回の織り方 ・蜂の残した針 4話の模様について ・ちいかわが原初に食っていたでかいシュー…

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蜂の残した針 5話

←4話  目を覚ました時、隣にいた男の肌の匂いを感じて、此紀は安らいだ気分になった。  …

タペストリー6 「すっごいプレイって何すんの?」

今回の織り方 ・蜂の残した針 5話の模様について ・閉じるか、開くか。 前回の織り方 ・キメ…

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蜂の残した針 6話

←5話  色舞にとって桐生は、情夫の息子である。当然産まれた頃から知っており、すくすくと…

タペストリー7 「セフレはフレなのか?」

今回の織り方 ・蜂の残した針 6話の模様について ・最初に「フレンド」を冠したやつ、悪いや…

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蜂の残した針 7話

←6話  甘蜜はしゃれっ気のある女だ。流行をよく知っており、身なりに金をかける。そのことを沙羅は救いのように感じもするし、単純に素敵だとも思う。  フレームが紫色の眼鏡というものを、沙羅はほかで見たことがない。形も凝っていて、レンズをふち取る楕円の隅がわずかに尖っている。  前髪を上げて紅をさし、その眼鏡をかけてノートパソコンに向かう姿は、いかにも仕事のできる女だ。実際そうなのであった。沙羅には一行も読むことのできない、おそらく中東の国の文章の束を、甘蜜は日本語に翻訳す