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古典的な作品を改めて

きっかけは何だったか思い出せないが、何かの拍子に学校で習った「奥の細道」の記憶が蘇る。

当時は全く面白みも感じることもなく、ただただテストのための勉強として読んだ記憶がある。

ずいぶんと昔に習った内容ではあったが、部分的には覚えているものだと感心する。

なぜだか無性に読み返してみたくなり、電子書籍で購入してみた。

実に便利な世の中になったものだ。物理的に本が増えると嵩張ってしまうところだが、電子書籍ならばそれがない。
スマホに入れておけば、好きな時に読むこともできる。

細々としたものを持ち歩くのは億劫だが、スマホは最低限持ち歩かないと都合が悪い時代になった。

駅で、コンビニで、レストランで。
何かといえばスマホが必要になる。

― 話が脱線してしまった。

古い名著は電子書籍でも価格がこなれていて、ワンコインで買えるものも少なくない。
病院などでの待ち時間には持って来いである。

さて、改めて読み返してみて思うことは、授業では有名な部分を抜粋して学習させているのだと感じる。

いわゆる "おいしいところ" とでもいう部分になるのだろうか。
誰でもおぼろげながらでも記憶がある部分である。

ただ10代にその句や文章の味わいがわかるかと言えばNOだろう。少なくとも私はそうだった。

学校の授業という枠組みを離れ、自由な意思で読むのは違う。あまり大したことは言えないのだが、さすがは日本人の心を捉えて止まない味わいとでもいうのだろうか。
その時代を生きたことなどないというのにもかかわらず、どこか懐かしささえ感じる。錯覚だろうが。

日本人に共通する意識や、感性の中に何かあるのだろうか。

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