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【断層の"動き方"を学ぶ】ゆるく楽しむ月曜地質学:2024年9月30日号
9月ももう終わりですね。
今月は雨の日が多く、めっきり気温が下がりました。
気象変化のためか最近はやや体調が悪いです。
みなさんもお気をつけください。
断層の動き方の色々
本編の都道府県シリーズでは「断層」に関する話題であり、今回は「左横ずれ断層」がテーマになっています。
しかし本編では詳しく説明しきれないこと・・例えば「左横ずれ」とはそもそも何なのか、どのような状況でそのような動きになるか?などと言った、基本的なことについてお話ししたいと思います。
断層の「動き方」による分類
断層は基本的に「動き方」で分類されています。
図を見ながら説明しましょう。
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断層は上の図のように大きく3種類に分けられます。
〇正断層
断層を境にした2つの地盤のうちの片方が、断層面に沿って滑り落ちるように動いた断層。
〇逆断層
断層を境にした2つの地盤のうちの片方が、断層面に沿って乗り上げるように動いた断層。
〇横ずれ断層
断層を境にした2つの地盤が、すれ違うように動いた断層。
断層面に向かって奥側の地盤が左に動くものを「左横ずれ」、右に動くものを「右横ずれ」と言います。
「動き」は何を意味しているのか?
断層の「動きによる分類」を説明しましたが、それぞれの状態は何を意味しているのでしょうか?
これは地盤に働く応力が断層面に対してどの向きで作用しているのか?の違いを意味しています。
〇正断層の応力場
正断層の動きは、下図のように「引っ張り」の力が働いたときに生じます。
引っ張られてスカスカになり沈下すると言ったイメージです。
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〇逆断層の応力場
逆断層の動きは、下図のように「圧縮」の力が働いたときに生じます。
圧縮されて隆起するようなイメージです。
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〇横ずれ断層の応力場
断層面に対して斜め方向に圧縮応力が働く場合に横ずれ断層になります。
下図の赤矢印が左横ずれ断層の場合で、青矢印が右横ずれ断層です。
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「複合」もある
以上が断層の種類とその背景となる応力の関係ですが、これらはあくまで教科書的な話です。
実際には、例えば「右横ずれ成分を持つ正断層」や「左横ずれ成分を持つ逆断層」など、複合的な要素を持つ断層があります。
そのため断層を調査する場合、もちろん一か所の露頭のみで判断されることはなく、様々な角度から総合的に検討されることになります。
今週の予告
先週も調子がイマイチで、仕事全般、思うように進まない日々でした。
今回は都道府県シリーズの方はほぼ完成に近い状態なので、逆の順番で以下のスケジュールを目標に頑張りたいです。
〇10/1 火曜日:都道府県シリーズ 2週目
地形変形を妄想すれば、沢の歴史が見えてくる【都道府県シリーズ第2周:岐阜県 山県市編no.9】
〇10/4 金曜日:日本の歴史と地形・地質
高天神城の地形と地質part2【お城と地形&地質 其の九-2】
※タイトル変更します
では、今週もよろしくお願いいたします。