若さ溢れる地域です!!:北西部平坦~中山間地域【都道府県シリーズvol.40大分県part1】
大分県は起伏が多く地形変化に富んでいるため、13の地域に区分されました(※筆者個人の見解です)。
今回は熊本・福岡との県境付近である北西部平坦~中山間地域を見に行きましょう!
場所は?
再確認です。
大分県は九州の北東部に位置しています。
北西部平坦~中山間地域は上図の⑤です。
日田市・玖珠町・九重町それぞれの一部地域になっています。
地形を見る
では、さっそく行ってみましょう!
やはり凹凸が激しいイメージですね。
北西部をアップにしました。
ここは、佐賀県で有明海に注ぐ筑後川(ちくごがわ)の上流域です。
北は南北方向にのびる山、南には台地のような地形が目立ちます。
また北西部と東部に、河川沿いの平坦地が広まっている地域がありますね。
地域境界を入れるとこんな感じです。
南部は割れ目のような谷地形が目につきますね。
地質図を見ると黒い実線が引いてあるので、断層のようです。
これについては、後ほど詳しく見ていこうと思います。
大地の成り立ち
この地域がどんな歴史をたどって来たのか?見ていきましょう。
ちなみにこの地域の地質はとにかく若いです!
土台となる地質はこの地域の隣接地域に見られる安山岩溶岩類で、時代は約720万年~258万年前ですから新しいですよね。
〇ステージ1:新生代第四紀更新世ジェラシアン期
氷河時代である約258万年~180万年前、火山噴火により安山岩溶岩類が形成され、一方で河川や湖沼などで砂や泥が溜まります。
赤線で囲った黄土色が安山岩溶岩類。灰色が砂や泥などの堆積物です。
〇ステージ2:新生代第四紀更新世カラブリアン期
その後の約180万年~77万年前の期間も火山活動が起こります。安山岩溶岩類が噴出し、また当地域南東にある猪牟田(ししむた)カルデラが形成された時に噴出した火砕流が、この地域にも堆積しています。
赤線で囲った茶色が安山岩溶岩類。
薄ピンク色が火砕流堆積物です。
〇ステージ3:新生代第四紀更新世チバニアン期
つづく約77万年~13万年前の期間も火山活動!!
安山岩溶岩やデイサイト(流紋岩と安山岩の中間)溶岩が噴出します。
赤で囲った茶色が安山岩、赤茶色がデイサイトです。
〇ステージ4:新生代第四紀更新世後期~現在
そして九州地方にとっては運命の時。
約9万年前に、阿蘇火山が超巨大噴火を起こしてカルデラを形成。この時の火砕流(阿蘇4火砕流)が大地を焼き尽くします。
この火砕流は山口県まで到達しており、いかに大きな噴火だったか?が想像できます。
赤で囲ったピンク色です。
またその後は、段丘堆積物や河川堆積物が溜まり、現在に至ります。各地に薄黄緑色や水色・灰色です。
今回は以上となります。
お読みいただき、ありがとうございました。
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