蛇行マニア必見!!な日高川へGo!:和歌山県中央部山間地域【流域を考える旅vol.17】
イヤ「蛇行マニア」なんて、まず、いないでしょうが(笑)
私自身が記事執筆を通して様々な河川を見るうちに蛇行マニアになってしまったんですよね(;^_^A
と、言うことで・・・
和歌山県の中央部山間地域は全てが付加体とそれに関連する地層で、地層の方向や断層の影響で東西方向の地形が多い地域です。
今回は地域内を流れる川のお話です。
場所は?
再確認しましょう。
和歌山県は紀伊半島の南西部にあります。
中央部山間地域は⑦です。
上図の10市町それぞれの一部地域です。
今回は有田川町がメインです。
地形を見る
では行ってみましょう!
真ん中あたり、モコモコしているというか、何かの模様っぽいと言うか
なんだか目につきませんか?
拡大してみました。
よ~く見てみると、河川の蛇行でした。
しかもこの蛇行っぷり、凄くないですか??
下流は地域外なのですっとばし、この辺りから中央部山間地域です。
蛇行マニア的には「まだまだ甘い」カーブですが、東端のあたり、かなりグキッと曲がってるのが気になりますねぇ。
「蛇行」スタート!
すごい!!
どれだけ遠回りしてんだよ!と突っ込み入れたくなる蛇行っぷりですね(笑)
ここを、こうショートカットすりゃいいじゃん!って思ってしまいます(笑)ちなみに標高差は何と約30m!
ところで話はちょっと変わりますが、この地域って、南向き斜面が急傾斜で、北向き斜面の方が緩やかですよね。
現地で確認してないので断定はできませんが、これはおそらく、地層の傾きが北傾斜なのでしょう。
そうだとすると、地すべりは北向き斜面に多いと思われます。
ショートカット、考えたのは私だけじゃなかったようです(笑)
トンネル掘って、道路をショートカットしてますね。
そしてここ、螳螂(かまきり)峠っていうんですね!
左右に見える平坦地は、ゴルフ場です。
切り盛りして人工的に平坦地になってるだけですので、地形学的には残念な場所になってしまっています。
問題は真ん中の平坦地!
地すべり地形ではないようですし、周囲と地質は同じ。
おそらく昔の蛇行跡ではないかと思います。
蛇行の影響で円形の土地になり、河川堆積物がたまって平坦地になり、その後侵食して少しモコモコした地形になったのだと思います。
さらに蛇行!
さあ、さらに上流を見てみましょう!
うおおおお!ここも凄い!
そしてやっぱり、谷筋も尾根筋も東西方向が多いですね。
そして北向き斜面の方が緩やか。
地質の影響を受けているのがハッキリと分かります。
こういう、謎解きと言うかパズル感覚で地形図を見てみるのも面白いですよね。
いやぁぁ・・この蛇行っぷり、ホレボレしますねぇ(私だけ??)。
そして蛇行してる場所に、ことごとく人が住んでますよね。
川の流れはカーブの内側の方がスピードが遅くゆるやかなので、川に流されてる粒子(砂や泥など)が内側に堆積するんです。
だから平坦地ができやすく、そこに人が住み始める。河川堆積物の平坦地なので、耕しやすいですからね。
山間部の多い地域でも、蛇行のおかげで人が住める場所がポツポツ点在し、それぞれ暮らしている人たちがいる。
大雨の時には災害にあいやすそうな場所ですが、一方の「自然の恵み」もあるので、いくつもの災害を乗り越え、命をつないできたのです。
それが「日本人」なのだなぁ・・。としみじみ感じます。
以上、お読みいただきありがとうございました。
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