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見方を変えると意外とラッキーだった

モバイルは基地局とよばれる鉄塔から電波を飛ばしていて、田舎に行くほどその数は少なくなるので、つながりにくくなる。

基地局は各キャリアがそれぞれべつに建てていて、自分のキャリアの基地局がどのあたりに立っているかというのはこのCellMapper(セル・マッパー)というサイトで確認できる。

上のURLは”Rakuten(Japan)”に設定してあるけど、メニューから選択すれば、NTTでもKDDIでも、あるいはコートジボワールの「Orange」でもなんでも検索できてしまう。

さて、いまぼくが使っているのは三木谷社長でおなじみの楽天モバイルなんだけど、田舎の実家は圏外ギリギリだ。

どれくらいギリギリかというと、一番道路に近い部屋の窓際の10cmしか電波を拾えない。

帰省してから丸一日、いつ大事な連絡が来るかわからないので窓際をはなれることができなかった。寝るときも、そこにマットレスを敷いて寝たし、もちろんnoteも窓際で書いた。

ただしずーっと窓際族をやっていられないので、モバイルWi-Fiルーターを設置することに決めた。

モバイルルーターというのは一種の中継器だ。スマホから抜いたSIMカードをルーターにさすと、モバイルの電波を拾って家じゅうにWi-Fi電波を飛ばしてくれるという便利なものである。楽天はいくら使っても3000円なのでこうやって使っている人がおおい。

とはいえ、アマゾンに注文しても届くのは最短で翌日の午後なので、そのあいだは窓際族をやっていたわけである。こう書くと愚痴っているように聞こえるかもしれないが、そうではなくてラッキーだったという話です。

上のサイトで確認してみると、実家の周囲に基地局は3か所あった。

①北側は、1kmほど先のゴルフ場のすみ。
②東側は、1kmほど先の中学校のグラウンドのウラ
③南側は、1kmほど先の田んぼのすみ
西側は海なので基地局はない。

4G/LTEの基地局は、ひとつで半径数百メートルから1.5kmくらいをカバーできるのだそうだ。1kmおきに鉄塔を立てておけば、だいたいつながるわけである。

そういう意味では、こんな田舎までよくぞたくさんの基地局を立ててくれたものだと感心している。

三木谷社長も記者会見で「意地になって基地局を立てた」といっていたけど、ほんとにその通りだと思う。それがいま負債となって経営を圧迫しているわけだけど、それにしてもすごい。

ただし、ウチはぜんぶの基地局から微妙に離れており、3つのエリアの谷間になっている。民家の密集地なので鉄塔を立てられないのだろう。

いま電波の谷間と書いたけど、北側の窓わきの10cmしか電波をつかめないので、①のゴルフ場のすみの鉄塔から発せられた電波がギリギリ届いていて、②と③は届いていないことになる。なお柱は1本~2本です。

①だけが届いている理由もだいたいわかった。

東と南は民家が密集しているけど、北側は大きめの駐車場になっていて、その向こうが児童公園なのだ。そのむこうに3階建ての建物があって、そのずーっと先にゴルフ場がある。

いまグーグルマップで測ってみたら鉄塔まで1kmではなくて正確には800mくらいかな。

楽天は、他のキャリアのように「プラチナバンド」とよばれる便利な周波数帯をもっていないので、建物に遮られるとなかなか電波が届かない。

②と③が届かないのだから、①も届かなくてもおかしくないんだけど、①だけ届いているのは3F建てのビルのこちらがわに遮蔽物が一切ないからだろう。

公園と駐車場しかないのでギリギリ10cmだけ圏内になったと思われる。あいだになにかが立っていたらいまごろ確実に電波難民なわけで、そう考えるとむちゃくちゃ運がいい。Wi-Fiルーターは強力なので10cmでも拾ったらこっちのもので、いわば奇跡の10cmだ。このことがわかってからやたら気分がいい。

駐車場はクルマが出入りするのでうるさいと思っていたけど、いまではずーっと駐車場であってほしい(笑)。

以上は、モノは考えようだということにすぎないんだけど、このように見方を変えるとラッキーということは案外多い。ムリにラッキーに思おうとするのは窮屈だが、愚痴るのもつまらない。でもきちんと調べてみれば本当にラッキーだとしか思えないことはあるものだ。

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