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子育てしながら内科専門医うかった方法(n=1)

平素より大変お世話になっております。蟹工船といいます。
今回、当方はギリギリとはいえ幼児二人のワンオペをこなしつつ家事もやりつつで内科専門医試験を通過できたため、やったことや時間の使い方を誰かに共有できればと思い、noteという形で書かせていただきました。
この記事は一部を除いて全て無料で読めます。試験的に有料記事を書いてみたかったというのもあり、最後のレシピ部分だけ有料にしました。気が向いたら課金してやってください。

さて本題です。
通常であれば、専攻医の皆様は日常の勉強に加えて試験に対するエクストラな知識を入れて臨まれることかと思いますが、当方めちゃくちゃに怠惰な人間でおそらく内科専攻医2期のなかで群をぬいて勉強が苦手であった自信があります。
ですので今回の備忘録は子育てされている先生じゃなくても勉強したくね〜!みたいな先生にも良い内容にできればなと思っているところです。
点数は平均より下ですがそれなりの勉強量で受かる、というカスnoteなので切羽詰まっている方の参考になると嬉しいです。(J-Oslerの終わらせ方については手前味噌ながらこちらのnoteに記載しました。)

では、当方のスペックから。
しらねーけど何やったかだけ教えてクレメンス、みたいな方は下記の目次からどうぞ。


家族構成と私の1日

家族構成
内科専攻医の当方(糖尿病内分泌科)、マイナー外科医の夫
4歳と2歳(卵アレルギー)の子供
です。去年一年は当方が近場の関連病院に出向になっていたこともあり通勤時間が大変なことになっていました。当直は場合によってごく稀にしていましたがそのほかはフルタイム+休日の日直というところです。
一応スケジュール貼っておきます。

ざっくりこんな感じです。
基本的に去年一年は通勤がものすごく大変で往復で三時間近くかかっていたこともありかなり精神的に病みました。基本的に平日は診療の合間を除くと勉強に割くことのできる時間は1-1.5時間が限度だったように思います。

勉強を始めた時期

実は当初、1期の先生が7月ごろの受験であったため漠然と自分達も同じくらいの時間であるという慢心があり、異動直後は冬くらいからでいいっしょ↑↑とかって調子こき始めてました。今思うと愚か以外の何者でもないのですが。加えて自分が病歴要約などがガチで終わらない可能性がありめちゃくちゃに焦っていたので実際勉強し始めたのは半年前くらいまえからになりました。思えばこれはもう少しはやくからしていればよかったと思う点です。
子育てのある方々には共感いただけると思うのですが、平日でも休日でも基本的に自由に使える時間というのは子供が寝た後、になってしまいますよね。当方もご多分にもれずこれで、平日は家事と自分の風呂と翌日の子供の準備込みで2時間程度しか時間が取れませんでした。
おそらく冬から勉強し始めて、他科の知識(自分の科もですが)が1mgもなかった自分は最終的に150-200時間くらいの勉強をしたように思います。(途中集中しないで適当にやっていた時間は抜きました)
当方のように勉強の自信がなく、また直前の追い込みも無理、みたいな方は計画的にやりましょう。それしかないです。

内科学会に確認しましたが3回目以降は6月初旬に試験を設定するようです。ですので逆算して必要な時間を確保した方が良いと思います。
自分がものすごく苦しんだのでアレですが、多分ちょっと余裕を持った方が良さそうです。

勉強の方法と内容

まず自分の室内の環境から。
子供たちが時折夜中に目を覚ますことがあり、可能な限り自室で勉強しました。

やったこと
THE 内科専門医 ⇦不要
認定内科医試験・総合内科専門医試験 過去問題集 ⇦マスト
内科専門医QB ⇦マスト
生涯教育のためのセルフトレーニングと解説 第4集 ⇦マスト
・内科専門医出るズバ! ⇦暗記のために必要

twitterではQuick checkを重用されている先生も多くおられましたが当方にはあいませんでした。(問題文を読んで深読みして正解するという愚かなことをしがちだったからです)
上記の問題集のなかで絶対にやった方が良いのは、過去問および内科専門医のQBです。

過去問はどれとは言えませんがそのまま同じ問題がだされたところがありました。しかしながらセルトレも過去問も内容が古いので、正解が正解でないところも多いです。一部ガイドラインなど確認しながら進めてください。調べても何言ってんだこれ?っていうのも結構ありましたがもう考えるのはやめていました。特にセルトレの血液は本当に難しいのでここまで求めてくる問題はなかったように思います。解説はまあまあ不親切なので自分で調べ物はかならず必要になります。

内科専門医QBは明らかに第一回の過去問を意識してかなりの部分が網羅されていました。(第一回の復元をしたのでわかりますが、ほぼフルカバーだと思います)当然ながら復元よりも優秀な内容なので最終的に私はこの問題集しか解いていません。2.5週ほどしました。オンラインなのでタブレットで持ち歩きできる上、暗いところでも勉強ができたので子供を絶対に起こしたくない時に静かに勉強できたということもありとてもおすすめです。解説が親切でした。

次の出るズバですが、先生方のなかである程度ポイントを絞って暗記するのが得意な先生には不要です。私は自分でもわかるのですがものすごく要領が悪いタイプだったので疾患ごとにしぼった暗記ポイントがわからず、この講座はとても重宝していました。
講義の画面をスクショして印刷して全く覚えられなかった分子標的薬の一般名などを泣きながら覚えました(このやり方が本当にスマートでないのもわかりますが、直前一ヶ月でやりました)。この甲斐あって膠原病は思ったよりも点数が取れています。感謝してもしたりません。しかしケアネットと講師の先生の間でいろいろおありになったのか今後ケアネットではなく日経メディカルでの講義に切り替わったようなので気になる方は先生のツイッターなど確認されると良いと思います。
勉強に自信のない先生は絶対に受けた方がいいです。なかったら落ちてました。通勤時間の間にイヤホンはめて2回くらい聞いたように思います。
長門 直先生
信じよ。さすれば救われん。

月間スケジュール

さて上記のものをどうやってこなしたか、ということですが、こんな感じですね。

ご覧の通り途中でコロナ診療でなにもできずに終了した期間があり、ここは全く勉強しないで過ごしていました。これを見越してもっと勉強すべきだったと後悔しています。これで追い詰められた結果最後の一ヶ月半くらいは無理矢理勉強時間を捻出したので、1日3-4時間程度は勉強しました。

試験のスタイルと結果

で、どんな感じで試験を受けるかって話なんですけど
120分 3セット、臨床一般問題の混合セットです。
最後になってくるとなんか集中きれて帰りたくて仕方なくなりました。

そして…………こんなえらそ〜なこと書きましたが実際成績どうなんだよ、というのありますよね、ワカル!
結果こちらになります。

Twitterの諸先輩の成績表みると死ぬほど取れている先生が多いので実際ちびりましたが受かればなんでもいいと開き直っています。勝てば官軍。
こんな成績でよくこんなエラソーなnote作ったなって思った方多いと思いますけど、本当に頭の良くない専攻医でも上記勉強すれば受かる、ということをお伝えしたかったのが大きいです。コロナつらかった…………。

実際、消化器と呼吸器(呼吸器はVV ECMOの問題が含まれていたような気がするので丸々8問すべて落としたかもしれません)ができなかったのは過去問で比較的出来が良かったので振り返りをしないままに試験に挑んだことが敗因です。
また膠原病の得点が良かったのは絶対出るズバのおかげです。
最低点わからないですけど去年の感じから行くと6割が目標値だったのかなと思います。実際の会場での手応えですが、4割でした。絶対に落ちたと思いましたwwwwwww
まわりの感じから行くとおそらく去年とそう変わらない合格比率と想定します。90%以上はあるような気がします。公式発表を待ちましょう。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。
有料部分は自分が家に帰ってから米を早炊き設定で炊飯が完了するまでにおかずと汁物をつけるまでのタイムテーブルと献立です。
気が向いたら見てみてください。今後これはいろいろな献立で共有できればと思います。
先生方の試験がうまく行くよう、心から祈っています!

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