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藤井風の言葉 究極の”Feeling good” 身体意識の観点で考える
みなさまこんにちは。
本日はゴルフスイングにおける細かなお話ではないのですが
その根本を担っている身体意識のお話しです。
身体意識とは
潜在意識の一種で精神と体の中間に位置し
運動の癖、質だけでなく
我々の精神活動にも影響を与えている意識の構造です。
その意味で、ゴルフ以外のスポーツ選手の動きに注目することはもちろん
スポーツ選手以外の人の作品、発想や精神状態の根底に
どのような身体意識(潜在意識)があるのか知ることで
学べることも多くあります。
先日、歌手の藤井風さんのインタビューを聞いて
非常に興味深い点があったので紹介します。
藤井風さんは
圧倒的なピアノスキルや歌唱能力の高さの他に
彼の歌詞にも現れる世界観や精神性にも
注目されている方も多いのではないでしょうか。
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藤井風のインタビュー内容
あるドキュメンタリー映像で
『いい事が来ようと悪い事が来ようとも
波立ない状態が究極のfeeling good
エゴがなく、心が言葉を無い、それくらい落ち着いてる状態で居たい。
でもそれが、無感情 無表情 つまらない 退屈 とかそういうことではない。』
と藤井風さんが話していました。
一言一句覚えていないので
正確ではない可能性がありますが、
概ねこのような内容のインタビューであったと
記憶しております。
相反する性質が共存する
ここで私が、特に注目したところは
一見、相反する性質が共存する状態を
彼が目指しているという点です。
それを聞いて
まさに身体意識の特長をドンピシャで捉えてると感じました。
相反する2つの性質とは
❶波立たない、落ち着いている、と
❷無感情ではない、無表情ではない、退屈ではない という性質です。
一喜一憂せず落ち着こうとすれば
無関心で冷たい印象にならがちですが
そうではないのです。
感情はあり、細かいことにも気が付くけれども
波立たず、流されない ということです。
まさに究極の境地ですね。
では、これらの性質は
それぞれどのような身体意識から成るものなのでしょうか。
代表的な身体意識 軸(センター)、上丹田、中丹田、下丹田
ここで主な身体意識とそれらがもたらす効能を紹介します。
軸(センター) これまでの記事で解説してきた意識で
地球の中心と
その反対側である天空の2点を体の一つ一つのパーツと
結ぶような線を描き、上空から吊られているようにバランスを取る作用があります。
効能 バランス感覚が増す 無駄な力が抜ける しなやかな動き 柔軟な考え 一貫性が増す 筋が通る 小さなことが気にならない 周りに人が集まるようになる ゴルファーにとっても大切な身体意識
上丹田 頭や顔の力みが抜け、天空からの冷たい気が頭に入る
効能 素晴らしいアイデアが浮かぶ 頭の回転が速くなる 柔らかい表情になる
中丹田 脇から胸の力が抜けて、太陽と地下マグマからの熱性の気が集まる
効能 情熱的 積極的な行動 愛情深い 温かさ 人を惹きつける 背中、脇を柔らかく使える
下丹田 腹部に気を集め熱い気が頭に昇らないようにする
効能 安定感 落ち着き 動じない心
身体意識は補完し合う
上記では
最重要の身体意識である軸(センター)と
その他の代表的な身体意識をとても簡潔にまとめました。
そして
藤井風さんが理想とする境地とは
相当なスケールの軸に支えられた
下丹田や中丹田の作用に
よって生まれるのではないかと思います。
高い位置から自分自身の体を吊り下げるように立つこと(軸)で
俯瞰で物事を見る事ができ
身体的にも余計な力が抜け柔らかでしなやかな身のこなしになります。
さらに、その軸が根底にあることで
質の良い気が体の正しい位置に集める事ができます。(丹田)
それぞれの身体意識が補完し合う
非常にバランスが取れた状態です。
まとめ
そして何より、
藤井風さんが
2つの身体意識から得られる心の状態を
共存させたいと感じていて
言葉にしている事がとても貴重だと感じました。
そこから読み取れることは、
自身の精神状態を観察し、日々変化するものだと
感じつつも目標を立ているという事です。
あれほどのパフォーマンスやアイデア、を支えているのは
膨大な練習量や日常を通して
素晴らしい身体意識を身に付けている証拠なのですが
それでもなお究極の精神状態でありたいと発信していることは
非常に興味深い内容でした。
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