地下アイドルにドハマり
母親に似ている女性に執着するようになったにゃりぺよ。
そのせいで交友関係を狭めたり会社を辞めたり、にゃりぺよは母親の幻影に振り回されました。
そんなある日、にゃりぺよは初めて地下アイドルを見ました。
そこでまた、若かりしころの母親に似たアイドルに出会ってしまったのです。
黒髪のボブが母親そっくりでした。
目が大きくて幸が薄そうなところにも、にゃりぺよは夢中になりました。
にゃりぺよはライブへ行くたび、彼女が歌って踊るところを見て涙を流していて…(きもい)。
寝ても覚めても彼女のことばかり考えるようになりました。
でも何度目かの握手会で幻想を打ち砕かれます。
彼女には夢があって、ファンを思いやっていて、前向きでパワフルでした。
にゃりぺよの中の母親像は常に逆光の中にいます。
自分可愛さに毒を吐き、にゃりぺよを思う言葉はかなりペラペラです。
当たり前だけど、彼女は母親と違うんだなと思いました。
もちろん彼女に好かれていたなんてまったく思っていないけど、
彼女のアイドルらしくファンを引っ張る言葉は力強く、心地よかったです。
にゃりぺよは見た目が母親に似ているのに、強い彼女が大好きになりました。
同時に「別に母親に似た人を探して好きにならなくていいんだな」と思いました。
そして母親に似た女性をわざわざ探して苦しむ愚かな行為をしなくなりました。
母親がつらい状態から少しずつ抜け出せるようになったのは、彼女のおかげでもあります。
彼女がこれからも健康で、夢を叶えられますように。