クリスト「包まれた凱旋門」展
2023年、ノートを書くことにしました。
私は、アートとヨガを愛するyurincoと申します。
アートもヨガも生きることの本質を教えてくれるものだと思っています。
どちらも学び中の初学者ですが、少しずつその楽しみを伝えていきたいと思っています。
さて、年始早々、六本木に近い東京ミッドタウンにある21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「クリストとジャンヌ=クロード”包まれた凱旋門”」を見に行ってきました。(展覧会は2/12まで)
クリストといえば、黄色いパラソルが景勝地に並んでいたり、大きな建物や出島を布でくるんでしまうといった大規模な現代アートをすでにたくさんやっていることで有名。パリのエトワール凱旋門を包んだと聞いてもあまりびっくりではない印象でした。なので、大きな期待もせずにふらっと見に行ったのですがとても良かったです。
1960年代にはすでに構想にあったプロジェクトを数十年かけて資金を作り、集め、実現したクリスト(夫妻)の執念。
包み込んだ美しいフォルムはもちろん偶然ではなく、ドレープを織り込んで出来上がっているというち密な美意識。
たった2週間、超巨大な銀色のシートが凱旋門を覆うというシンプルさがもたらす、日常や人間の営みへの視座、インパクト。
わたしたちの社会はとても便利になっていて、だれがどこで何を支えてくれているのか、だれにどれだけお世話になっているのかわからないくらいですよね。それって本当にすごいことだと思うのです。誰かが考えて計画して一つ一つ実現していったことなんです。でも、当たり前すぎて気づかない。
このプロジェクトは、そんな人間の「願ったこと」を「人の力を結集」して「実現する」という能力や可能性を伝えているんだなあと思いました。
人間には、当たり前じゃない、不可能そうなことも、本当はできる、一つ一つ、考えて協力を得て実現できる可能性があるんだよ、、と。
わたしたちの心が放つ希望を、ちゃんと本当に形にしていこうよという勇気を与えてくれる展示でした。