「手触り」について思い出してみる
「日常の手触り」展のプロフィールパネルでは、各作家に「好きな手触り」「忘れられない手触り」を聞いて掲載しました。そして、会期中は来場者の皆さんにも書いていただきました。面白いので文字起こししてみました。
みんなの「好きな手触り」
プーさんのぬいぐるみ
ビーチの砂
粘土をこねているときの堅さが均一になった時の感触
猫の毛 犬の毛 すべすべしたセスジスズメの幼虫の体
絵の具を指でぐにゅっとさわった時
精度よく精密に組み込まれた機会をカチカチと操作する感触
あずみちゃんのえのひょうめんの、でこぼこかん。
小さな子どもと手をつないだ時の感触。抱っこした時の重みとぬくもりも含めた手ざわり。
うちの木のテーブルを年に1回や擦りかけてオイル塗って手入れした後、すべすべ~って触るの
海、ぬいぐるみ、植木鉢
木でできたものを触った時のザラザラやサラサラ(あずみ)
植物、海の砂、水、温泉(Ichi)
好きなものに触る時。(麻記子)
麻・羊毛・ベッドに入った瞬間のおふとんの感触(由里子)
麻記子さんの「好きなを触る時」というのがそのまんまなんですが、皆さんの回答にも「好きなもの」への愛があふれていますね。
みんなの「忘れられない手触り」
コンセントをさわったときにビリっときた
何かの植物の葉っぱの表面のモフモフ。(最近植物に触れてないナァ。。。ボソッ)
握手した時のあたたかくしめった感じ。
20年一緒に生きてくれた愛犬の毛並み。忘れられないというか、忘れたくなくて忘れないようにしていると思う。
子どもの頃に野犬にかまれた時に障った犬の舌の感触 ザラザラベタベタ!
古本屋で古書を包んでいるパラフィン紙の手ざわり。
畳の部屋でクーラーもなく寝てた昭和の子供のころ、暑いなーと思いつつ隣で寝てる姉の布団と畳の間に手とか足とか入れてひんやり感を味わうのがそういえば好きだった
去年、死んでしまった飼い猫のムナ毛
生まれた直後にだっこした時の娘のやわらかさと重さ。ふんわりしていてずっしりしている大切な手ざわり。
今日の場所、心地よい感覚、ありがとう
娘が小さかった時のほっぺた
子どもが赤ちゃんだった時のお尻
小学生の頃飼っていたゴールデンレトリバーの毛並み(あずみ)
稲刈りのときの稲わら(Ichi)
亡くなった猫のミーちゃんに触ったらふわふわだったこと。(麻記子)
人を抱きかかえた時の頭の感触(由里子)
「忘れらない感触」は、生々しさやストーリーが感じられます。心地よいものだけでなく、心地悪いものも含まれていて、その人の人生が透けて見える感じもします。思い出すのに皆さんが苦労していたのも印象的でした。
当日ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。意外と思い出しにくい「手触り」の記憶、よかったら思いめぐらせてみてください。
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