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着物文化はひとつの言語:その①ベースになるのは季節🌸
このシリーズの「はじめに」は上のリンクからどうぞ☆
すべての和文化同様、季節への意識が不可欠
和の習い事をされている方はよくご存じだと思いますが、茶道、生け花、和食など、日本文化では「季節」をとりわけ大切にします。着物においてもこれは同じ。
しかも着物文化においては、春夏秋冬というざっくりとしたくくりだけでなく、1か月ごと、あるいはさらに細かいベースで「着るべき着物の種類や柄」が変化することもあります。これは一般的にルール化されており、着物をよく着る人であればほとんどを把握しています。
単純なようでいて奥深い「花柄」
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季節のモチーフのうち、最もわかりやすいものは花でしょう。春には春に咲く花、秋には秋に咲く花を身に着けるという文化です。
そう書くと単純そうですが、実は桜が満開のときに桜の柄の着物を着ることはあまりありません。着物好きは「季節を先取り」するもの。つまり、桜のつぼみが膨らみ始める頃から咲きかける時期に桜の柄を着用することが多いのです。そのようにして桜の訪れを待ち、見る人には「ああ、もうすぐ桜の季節なんだ。楽しみだな」と思っていただけると嬉しいのです💓
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