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その男の頭のキレ 凄まじすぎる
一種の宗教みたいなものじゃないのか。そう言われてしまうとそれまでなのだが。
いや、違う。
間違いなく男のロマンが詰まっている。この漫画には。
沈黙の艦隊である。
かわぐちかいじ先生の作品には秀逸なものが多すぎる。
ジパングや太陽の黙示録もすばらしい。
しかし、出会ってから25年。我が書斎の一軍を守り続けているのはこの沈黙の艦隊である。
艦長の考えの熱さに胸を躍らせずにはいられなかった。また、乗員全員がそれぞれに強い意志を持ち、信念を持って生きているところに感動しまくった。今でも思い出す度に、海江田艦長のような強い信念をもてる人間になりたいと思う。
私のような意志の強くない者には到底無理なのであろうが、だからこそ憧れているのかもしれない。
核兵器廃絶は人類の使命なのであろうが、何より、こんな発想を25年も前(書き始めたのはもっと前!)に思いついているかわぐちかいじ先生はすごすぎる。
核の傘に守られている日本そのものに対し、本当にそれで良いのかと疑問を呈している。憲法と自衛隊の矛盾。世界で唯一の被爆国である日本が、この地球上で負える役割は何なのか。それらのことを熱く教えてくれたのがこの『沈黙の艦隊』であった。
海江田四郎二等海佐、頭が良すぎるぜ。
ちなみに、スティーブン・セガールの『沈黙の戦艦』とは、全く関係がない。あれは、痛快娯楽映画ザ・ハリウッドである。
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