13年前の育児日記⑬ 人の子どもは叱れない
買い物に出かけても、相変わらずだ。相変わらずとは、父親は見かけないし、スーパーのレジでたくさんの買い物をしてもそれを荷物を袋に詰めるところまで運んでもらえない。いや、別にそれについてなんとも思わない。自分もジャージ上下なのは変わらない。でも、周りを見渡してみると、ジャージ上下の人はいない。これが見事に一人もいない。だからといって孤独感を感じることもない。
最初から(育休を取得した)孤独感などは感じてはいなかった。むしろその何倍もこれからの1年を楽しみにしている自分がいた。ワクワクしていた。毎日の買い物は楽しいし、前にも書いたが同じ毎日が一日もないのが驚くぐらいに楽しい。息子は日に日に成長している。
お昼ご飯に毎日同じものしか作れない自分を反省し、本を買ったりDSのソフトを参考にしたりしてレパートリーを増やそうとしている。これもまた楽しい。スキルアップを目指しているみたいに。いや、誰にも認めてもらえないだろうし、お給料が上がるわけでもない(むしろ減ってる)。
少しばかり余裕が出てきているのだろう。スーパーや公園に行ってみると、周りの子どもの様子も観察する様子ができてきた。着ているものは季節にあっているかとか、ちゃんと熱中症対策ができているかとか、こっそり比べたりもしている。
そんなことをしていると、明らかにマナー違反だろうと思える親子を見かける。ゴミのポイ捨て。理不尽な場所取り。中には、そこでたばこ吸う!?しかも小さな子どもがいる前で!なんてのも見かける。
注意したくなる。でも、しない。自分の子どもに何かされたり言われたりするのが怖いからだ。一人だったらどうしてただろうかな。注意してたのかな。なんて考えてしまう。
そういう親の子どもは大概ルールを守らない。一概に言い切ってはいけないかもしれないが、統計を取ってみたらきっとそうに違いないと思えるほど、実感値としてある。
すべり台などの遊具の順番を守れない。
人が遊んでいたおもちゃを取り上げる。
ひどいときなどは、後ろから大声を出してびっくりさせて楽しんでいる(見知らぬ子に!)。
信じられない。
そして、私がそうなように、誰もその子に注意をしない。もちろんその親にも。その親はおしゃべりに夢中である。
思えば、私が小さい頃は、叱ってもらっていたものだ。地域で子育てするってことを本当にしていたと思う。必ずどこかのおじいちゃんおばあちゃんが遊んでいるところを見守っていてくれた。危ないことは危ないときちんと教えてくれた。
しつけである。
先日も教育テレビか何かで、核家族のことや子どもたちが遊ぶ場所がなくなっていることなどが話題に上っていた。今私が住んでいるところも、夕方になると近所の子が集まってきて何かしら遊ぶ、なんてことはなくなってしまった。
昔よく見た夕方の集まりって、大事だったんだなあ。
* * *
ちなみに、マナー良く遊びたかったら良い場所がある。それは、駐車場が有料の公園。お金は少しかかるが、ここはみんなマナーが良い。さすが有料!しかも、犬の糞も落ちてない。
安全もマナーも、お金を出す時代か……。
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