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冬至図から見える思想対立を超えていく

今年の冬至図(次の春分までの約三ヶ月に適応)を見ると「思想や価値観、政治的なことや情勢に関すること」はどうしても避けては通れないテーマとなっています。私、政治には興味がない、社会情勢なんてよくわからないーーは、風の時代・水瓶座時代には通用しないのかもしれません。わからないなりに「この世界を構成している一人として」考えてみることが重要です。



私も許されるのなら政治的なことなんて考えたくもありません。そんなことを考えなくても安心して生きていける社会が理想ですし、脳内お花畑でノホホ〜ンと日々の暮らしを味わっていたいです。でも、水瓶座的理想のためにはどうしても必要なことだと思うので、苦手なりに向き合っていきます。


2024年12月21日18時21分・冬至図・東京


山羊座太陽は6ハウスにあり、2ハウスと関わり(2L)ますので、国のリーダー・統治者(太陽)は、日本国と民の価値を守るための様々な管理対策が課題となりそうです。主に国家財政と国民の所得に関わることに意識の矛先が向いているかもしれません。また、国防と自衛隊、雇用や福祉的なこと、医療と健康、恩恵を分配するための税制における改良が必要となりそうです。



これらを賢明に使うならば、国民と日本国の豊かさと安全保証を底上げし、経済的安定と格差是正を生み出す方向性になりますし、善なる形で使わないならば、反対に国民が享受すべき報酬と富を搾取して、悪用する方向性にもなり得ますので、結論や結果を出すことができないまま混迷・無秩序化していく可能性もあります。(海王星・土星との関わり)非人道的なもの、不法なものに対する凛とした対応を行い、国はしっかりと自国とその民の尊厳性を守ってほしいですね。



冬至図全体を見ると、鍵を握っているのは太陽(国家)よりも月(国民・民意・世論)であるだろうと読めます。アセンダントは蟹座にあり、そのルーラー(キー天体)が月です。さらに、太陽よりも月の方が複数の天体と強いアスペクトを取っているからです。



この蟹座アセンダントからは「国民の中に急速に復活していく失われていた愛国心・自尊心」というイメージを受けます。同じ理想を共有する仲間との繋がりが未来を切り開く原動力となります。今こそ、私たちの聖なる母体としての日本、その文化と精神を愛する気持ちを素直に育てていくべき時。



その燃え上がるような民衆(特に若い世代や女性たち)の根源的な想いが外に向かって表現され、国や情勢を動かしていくためのトリガーとなっていく、その始まりを告げる三ヶ月であるのかもしれません。できるだけ女性的な力に支えられた平和的な改革となることを望みます。(火星冥王星の影響)



国民や民衆を表す月が乙女座3ハウスにあり、魚座土星9ハウスと180度です。乙女座は義務と責任、全体への奉仕の精神から生まれる秩序を、3ハウスは「私の考え」を意味します。一人一人が「私の考え」を明確にしなくてはならない時です。そして、それを言葉で表現できるまでに構築させることが私たちの責任であり、それが世界への奉仕・愛を生み出します。




風サインのトップバッター・双子座(3ハウス)は「私の考えを明確にして伝える」ことを意味します。風サインの二番目・天秤座(7ハウス)は「自分の考えを他者との関係性を通じて練り直す」ことを意味します。風サインのラスト・水瓶座(11ハウス)は「対人を通じて成熟させてきた私の考えをさらに社会全体の中で(あるいは人類全体に対して)使えるように、大きく高く拡大させる」ことを意味します。



双子座の主語は「」です。天秤座は「私とあなた」、水瓶座は「私たち」です。いきなり「私たち」という段階には辿り着けないので、まずは「私」でいいということ。正しいか間違っているか、優れているか劣っているか、そんなことはどうでもよくて、大事なことはまず「私の考え」を持つに至ることです。



「様々な問題の傍観者になるのではなく、当事者として私の考えを明確にしましょう」ーーそのようなメッセージを持つ月(民衆)が土星(現実的課題・やらねばならないこと)から緊張感を持って見つめられています。土星が魚座的テーマの中に隠れている問題について、ここでしっかりと考えてみましょうと、危機感を持って私たち日本人が向き合うべき課題を与えているのですね。



その土星は9ハウスにありますので、海外、異文化、哲学的思想、法律、高等教育などを示しています。移民問題、宗教問題、異なる文化や価値観、国際法など(9ハウス)の中にある弱者救済案件とそこに隠れている問題(魚座土星)と読むことができます。



ゾクっとしました。まさに今、問題視されていることですもの。差別はいけない、全ての人を受け入れましょうというグローバル化、ボーダレス化(魚座的救済)ーーその中にある欺瞞と嘘。そこに偽善と企てが存在していることを土星がズバリと指し示しているーーと読めるからです。



偽物の救済や慈悲ではなく、真の救済や慈悲とは何かを見つけるために、私たち一人一人が、今できることは何か❓その長い道程は「まず、複層的な情報を主体的に扱う目を養い、あなたの考えを見つけることから始まります」そう告げているのが今回の冬至図でしょう。「私の考え」を尊重することは「あなたの考え」も尊重することに繋がります。



そして、9ハウスは「世界の中で活かされる洗練された考えや叡智・私たちの理想と精神的支柱」を意味します。火サインのトップバッター、私の理想・私自身を意味する牡羊座で「自己をこの世界に起こし」、次の獅子座で「私と他者という関係性の中にある自己」を発見して、最後の射手座で「私たち」という全体性を発見し、その中に自己が溶け込んで融合していこうとします。



対社会、対世界の中で、自己の生命の尊厳をどう輝かせていくか。1ハウスから進んできた人生という旅の中で、はじめて自己を超えて「全体の利益」という視点が生まれる場所です。9ハウスは木星的な智慧を有するハウスです。



月・土星の180度に加えて、水星・木星の180度が重なり、柔軟サインのグランドクロスができています。それぞれの考え(水星)があちこちへと広がり、また対外的なもの(異文化、他民族、様々な影響)からの外的刺激を受けて(木星)、国民・世論(月)の意見がまとまらない、核心部分や真実には至らず堂々巡りになる(土星)と読めます。



これに対する調停(緩和作用・突破口)があるとすれば、水星木星軸に対してはMC、闘争心や対立構造を煽る火星冥王星軸に対してはドラゴンヘッドと海王星です。傍観者的視点と曖昧さを超えて私の考えを明確にするには、現実的利益をもたらすための視点と結果を出すための視点を持つことであり、自ら進んで社会全体の利益と調和に近づくための意志を持つことです。実現性の乏しいふわっとした理想論ではなく、あくまで現実的で合理的な実践的視点です。



そして、対立を終わらせたい、世界から戦いが消えて欲しいと願うならば、自分自身を確立して、自分の理想を明確にすること。そして、さらに全体の中の自己としてその理想を成熟させていく。「私だけ・身内だけ」ではなく「生きとし生けるもの皆が」という視点で理想を描き出すこと。本当の意味でのスピリチュアルな視点を獲得していくことです。



そして、木星と水星はお互いの支配星が入れ替わっている「ミューチュアル・レセプション」となっています。これは「いいとこ取り」ができる幸運な配置です。お互いの天体・サイン・ハウスの性質を強化し合うことができます。私も出生図にこれを持っていますが、良い影響の方が格段に大きいと体感しています。双子座木星と射手座水星、5ハウスと11ハウスの相乗効果。



身近な問題を通して全体像に至る、大きな問題を通して身近な宝に気づく。私の喜びとみんなの喜びが重なる地点を発見できる。そんなプレゼントが隠されているでしょう。ミューチュアル・レセプションは「幸運の女神の前髪」です。足早に去っていく女神の前髪を掴んだ者だけが受け取れるプレゼントであり恩恵です。



冬至図や春分図、新月図などを「そのまま読む、断片的に読む」ことはできても、具体的にピンとくるように核心部分を伝える、情勢と照らし合わせて意訳することは簡単ではありません。そこで何かいい具体例はないかと思っていると、、、ありました。また立花さんですみません。



立花さんが「優生思想」という過激なwタイトルでお話されています。これはまさに冬至図が示すところの課題を具体的に考えるのには最適です。「優生思想なんてけしからん。なに言ってんの❓」そう一蹴する前に、言葉の表面だけを受け取らず、一度冷静に聴いてみると面白いです。(水の感情で反応せず、風の知性で理解しようとすることの重要性)



そして、思想の違い・価値観の違いという問題に対して、占星術的視点を取り入れていただけると、善悪を離れた場所から新しい視点<水瓶座的視点>が広がることと思います。



さて、中身を聴いてみると、「立花さんの言う優生思想」とは弱者を切り捨てることではなく、全体を引き上げるための具体的な方法を指していることがわかりますね。お金を生み出せる人にはそれを頑張ってもらい、政治システムとしても後押しする。それにより、そうではない人(いわゆる社会的弱者)の生活も守る。


立花さんのこの考えと視点は、占星術で言うと、まさに山羊座的視点です。山羊座のキーワードは「我使役す・アイユース」です。社会の中の一員としての適材適所、世の中全体の維持のために、それぞれが自分の役割を真摯に全うしていく姿勢のことです。山羊座の大切な柱は実際に役に立つこと



地のサインの最終星座である山羊座の視点は「私たち」であり、社会全体の保証と安全と実益を司ります。ゆえに個人を超えた社会の枠組みや構造であり、社会の中で自分を使役する、自分を活かすことの重要性を意味しています。政治的立ち位置で言うと「右派・右寄り」です。


香椎なつさんのYouTubeより


上記の図はとてもわかりやすいです。左=理想主義、右=現実主義です。
左派・左寄りは水と火の要素を大切にした思想であり、右派・右寄りは地と風の要素を大切にした思想。弱者へのシンパシーと優しさ(水)・遠く高い理想(火)を追求していく視点が左。経済と生活と安定を守るために(地)・実践できる有益な解決策(風)を生み出そうとするのが右です。



右とか左という視点で捉えると、どっちが正しいかという議論に終始してしまいがちですが、エレメントで考えると、視点を一段上げることができます。火地風水の4つのエレメントはどれが欠けても立ち行きません。星座サインは12で一つ、全ては12の要素を獲得してこそ完成します。どれが優れているということは絶対にない。



でも、現在の世の中の構造は「右か左か」の二項対立です。そこから飛び出して新しい価値観や仕組みを生み出せることを教えているのが、風サインの最終星座である水瓶座です。右寄りの価値観だと公平性は保たれるけれど平等性が失われます。左寄りの価値観だと平等性は保たれても公平性は失われます。



公平性=もっと自由競争をしたい、可能性や能力を存分に活かしたい人が有する権利
平等性=差別的格差が生まれない、弱者にも優しいフラットさを重要視した社会であることを追求する権利



右と左の融合とは、火と風の要素がリードしていくことで生まれていくであろうことが、今後の星の動きからわかります。火の最終星座は射手座、風の最終星座は水瓶座です。たとえばベーシックインカムがまさにそうです。世界ではベーシックインカムの試験運用が行われ、それが機能することが認知されています。



人間が人間らしく生きていくための最低ラインの金額は毎月支給します。それよりもさらにもっと稼ぎたい、もっと可能性と能力を活かしたい人はそれもどうぞご自由に。生存権と自由生産の追求、どちらの権利も与えますという仕組み。これならば、右の公平性も左の平等性も守られます。



このように、これまでになかった第三の視点を持てるのが水瓶座の知的パワーであり、そこに向かうための情熱と理想、人間に宿る生命の炎を活性化させて先導できるのが射手座の発展パワーです。



そのためにはまず「私の考え」を持つこと。そこから水瓶座的理想は実現されていきます。私もあなたも尊重されなくてはなりません。NOと言うべきことはNOと言う。そうしてぶつかり合いながら、もっと良いものを生み出していく時代です。



ここ数年間の春分図をはじめ、星の動きを見ていくと、そこには明確な一本の道が照らし出されています。私たち一人一人が当事者意識を持ち、みんなで世界を創っていく意識に目覚めることです。主体性を持って自己の特性を社会全体のために生かしていくことです。全員参加型の地球にすることですね。


※追記
私は占星術を通して、今向き合うべきこと、時代が求めていることを伝えたいです。視点を広く高く拡大させていくことで、二項対立と分離から解放され、みんなが自由になれる情報を発信したいーーそう思っています。どちらが正しいか、どちらが優れているかという議論には興味がないですし、ましてや決して政治的なお話をしたいわけではないです。なので、政治的・思想的に沸騰したwコメントやご意見をいただいてもお返しはできませんので、あしからず。

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