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ジュノーが示す不都合な真実

(一部の)占星術において、地震を示す星はアステロイドのひとつである<ジュノー>です。ジュノー、天王星、IC(4ハウス)が地震と関わる主体となるものだと考えられています。多くの占星術師が疑問に感じることだろうと思うのですが、なぜ「10天体よりもかなり影響力が小さい」と考えられている小惑星が「大地を揺るがし、多くの人命を左右するほどの力」を持つのか、なぜジュノーが地震の表示星(象徴)なのかーー



個人的に、小惑星の影響は益々強くなると考えています。なぜなら、水瓶座時代は霊性の時代・嘘がつけない時代・自分の真実の姿を突きつけられる時代であり、トランスサタニアンをはじめ、潜在意識領域にあたる小惑星やリリスなどが、実態を持って明確に顕現してくるはずだからです。



たとえば、一年を占う春分図において、4ハウスが牡牛座であれば作物が豊かに実り、気候が安定する一年であろうと解釈されます。つまり、4ハウス(IC)は大地です。もっと広い意味では母体です。そもそもの原型である神話に戻って考えると、地球の大地、私たちの母体そのものである地球は女神ティアマトの亡骸で創造された悲しみの星です。




アステロイドはティアマトの涙であり、破壊された女性性です。それを全ての女性は「御身に引き受けて」、地球に生まれてきました。この稀有な時代に女性性を取り戻し、男性性と女性性をひとつに戻すためです。ティアマトの悲しみの一部をそれぞれ分け合って、全ての女性が引き受けているのです。(逆パターンとして引き受けているのが男性です)それが具体的に何であるのか、出生図のアステロイドが明確に示しています。



残念なことに、2025年の春分図においても、ジュノーは大変に影響力を持つ配置となっています。(冥王星・ジュノー・MCのヨッド)そして、東京図(日本)においては、4ハウスは山羊座(土星)です。これをどう解釈するかーー土星はバランスシートの星です。負債分があれば支払い(重荷と責任を背負う必要性)を求められます。



私は阪神間で生まれ育ち、今も神戸に住んでいますので、阪神大震災の「一応の当事者」です。自宅が崩壊したり、避難生活を余儀なくされたという体験はしていないので、当事者というにはおこがましいですが、愛する故郷(母体)の崩壊を見たーという意味でのショックは消えることはありません。



当事者にとっては大きすぎる出来事でしたが、それだけではティアマトの悲しみは癒えることはなかった、ということなのでしょう。その後に起こった東日本大震災、中越地震、熊本地震、能登半島地震・・・あまりにも地震が多すぎると思うのです。その原因を神話的に考えると、女神ティアマト=大地が泣いているからでしょう。あるいは、女性性と男性性が分離したまま、地上の男女(ティアマトの子どもたち)が苦しんでいるからです。



女性は生物学的に男性よりも強靭にできています。肉体的にも精神的にもです。そして、地球が「破壊された女性性」の星である以上、その重荷をはじめに引き受けていくのも女性であるはずです。男性(アニムス)が引き受けていた重積と苦しみを解放するべく、女性(アニマ)の自立が必要です。そこからしか、女神ティアマトの悲願は成就しませんし、母体である大地を安寧に戻すこともできないのでしょう。



私たち一人ひとりが自分を救うことが、そのまま地球を癒すことです。特に女性の皆様の役割は大きいのです。出生図のジュノーの示す事柄を「誠心誠意、引き受けること」から始めようと思います。



女神ティアマトはわかっていて「自らを与えた」のだから、女性として生まれた私も「先に許し、先に与える」存在になりたい。義務とかカルマとかじゃなくて、「喜んで与える人」になりたい。罰とか罪では人は動かない。本当に力を持つのは愛なのだーーそう教えているティアマトのように、私も愛のエネルギーで全てを超えていきたい。愛で動く人になりたい。

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