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ルームウェアには夢がある


ある日、だらだらとTwitterを見ていたら電流が走った。

流れてきたのは、私のツボど真ん中のナイトガウン。ほんのり淡いピンクに、つややかなサテン生地。

かわいい。かわいすぎる。

袖のくったり感もかわいいし、袖口にきちんとゴムが入っているあたり、実用的でもある。なにこれ、ほしい。シワになりにくいとの表記もあり、「このガウンを連れて旅に出たらどれほど心踊るだろう」と、手に入れてもいないのに妄想が膨らんだ。

ナイトガウンといえば、よく海外の女優さんが着ているイメージがある。ぱっと思い浮かぶのは「リリーのすべて」でゲルダが着ていた水色のロングガウン。ゴシップガールやフレンズなんかのドラマでも、ガウン姿はよく登場する。

お風呂上がりにこれを羽織って、ハーブティーでも飲みながら読書なんてしたら、さぞかし幸福感に包まれるだろう・・・。妄想は止まらない。ハーブティーなんていつもは飲まないのに、妄想の中の自分は優雅にティーカップを抱えていた。


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私が一目惚れしたのは、前々から気になっていたカルチャーコミュニティ、「She is」の有料会員特典だった。

あまり物を買わない私だけど、これはあまりのときめきに抗えず、秒速で会員登録を終えた。

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ふだん外で着る服だと、ここまで思い切って衝動買いすることはなかなかない。服というアイテムには、いつだって「他人の目」がついてまわるからだ。

いくら自分が着たいものでも、「似合う・似合わない」をつい気にしてしまう。他の人にどう思われるかを気にして、結局勇気が出ないことのほうが多い。

「好きなものを着ればいいじゃん」というご意見はまっとうだけど、かつて好きなものを着ていて「似合わない」「ぶりっ子」「イタい」と言われた経験が実際にあるのだ。そんな人に抗うだけの勇気と気力は持ち合わせていない。


だけどルームウェアなら何も気にすることはない。自分の好きなものを、好きに着られる。

誰にも邪魔されないし、誰にも評価されない。「いいね」もPVもつかないけれど、だからこそ、心ゆくまで自分の好きを追求できるアイテム。それがルームウェア。ピンクでもふわふわでもモコモコでもいい。好きなように着ればいい。

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くだんのナイトガウンは、昨日我が家に届いた。ランドセルを買ってもらったばかりの子どもみたいに、なんども撫でたり眺めたり、着用した状態で部屋のなかをぐるぐる歩き回ったりしている。もうこの時点で元は取れた気がする。旅にも連れて行こう。

(※本文中の写真はすべて公式サイトよりお借りしています)

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片渕 ゆり(ぽんず)
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