爆音上映
大学生のころ、ポール・マッカートニーのライブに行き、感動したことがあった。今までCDで聴いてたときにはピンとこなかった曲「Back to the USSR」が、生で聴くととんでもなくかっこよかったのだ。
大きな空間で、爆音で聴いて初めて良さに気づくタイプの音楽もあるのだということを初めて知った瞬間だった。
肉にもおすすめの焼き加減があるように、果物にも食べごろがあるように、作品にも、おすすめの楽しみ方がある。
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なんで学生時代の話なんかを引っ張ってきたかというと、今日まさに同じ体験をしたのだ。
念願の爆音上映。しかも大好きなララランド。
言わずとしれたオープニング「Another Day of the Sun」が素晴らしいであろうことは見る前からわかっていた。
実際に観て、やっぱり低音が鳴り響くなかで聴くオープニングは圧巻だった(何度見ても、トラックの中の楽団が演奏する場面で泣きそうになる)。パーティーに向けて女4人で高らかに歌う “Someone in the Cloud”も楽しさ倍増。
でも今回びっくりしたのが、今まで私の中で勝手に”サブ”扱いしていたシーンの良さに気付かされたことだった。
付き合いたてのミアとセブが、ジャズの生演奏を楽しむ場面。身体の奥がびりりと震えるようなトランペットのソロにしびれた。ミアとセブが家でケンカする場面では、曲が終わったあとのレコードの針がすれる音が静かに響いた。
今までだったらさらりと流してしまっていた音の存在を、初めてしっかり認識できた。聞こえていなかった音が聞こえた。いや、物理的には耳に入ってたんだろうけど、初めて心まで届いてきた。
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明日はベイビー・ドライバーを観に行きます。初鑑賞。たのしみ。
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