化粧するかしないかは自由だ
今日、Twitterで流れてきたタグに、ビビッと来てしまった。
「 #化粧するかしないかは自由だ 」
自分で明確に言葉にしたことはなかったけど、ずっとそう思ってたんだな。くすぶっていた気持ちをパキッと言語化してもらってて、見た瞬間に腑に落ちた。
このタグに賛同してる多くの人がそうだと思うけど、お化粧自体を否定したい訳じゃない。
お化粧は、楽しい。お化粧するだけで、気持ちが引き締まったり、華やいだ気分になれたりする。人にお化粧してもらえば新しい自分と出会えるし、自分で自分をもっと好きになる手段にもなりうる。お化粧自体は、そういうポジティブな魔力を秘めてると思う。
お化粧は魔法だ。だけど、その魔法を使うかどうかは、あくまでそれぞれの自由なはず。
「毎朝、化粧しないと外に出ちゃいけない」
「すっぴんは汚いもの」
「化粧をしない=女を捨てている」
「アラサーなら、デパコス使ってないと恥ずかしい」
そんな無言のルール(ときに直接言われることもある)が、私にとってはすごく重荷に感じられる。
お化粧は楽しい、楽しいんだけど、毎日毎朝365日お化粧したいほど好きな訳じゃない。コスメは夢がある、夢があるけど、手持ちのお金には限りがある。
本来の私は、朝10分あればコーヒーが飲みたいし、朝1時間あれば途中まででも映画を観たい。500円あれば文庫本がほしいし、1万円あればLCCの航空券がほしい。そういう人間なのだ。朝の貴重な時間も、大事なお給料も、お化粧以外にもっと使い道がある。
したいときに思う存分お化粧して、したくないときには、しない。そのくらいシンプルになれたらいい。男とか女とかも関係なく。したい時はする。したくない時はしない。自分の気持ちにしたがって、そのときどきで。
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ここから先は完全に余談。あまり大きな声では言えないけど(と言いつつ書くけど)、広い意味では化粧品メーカーに勤めている身として思ったこと。
「お化粧=女の義務」という謎のルールがなくなれば、お化粧業界だってもっと盛り上がると思う。惰性でみんなが買ってる商品より、熱狂的なごく少数のファンがいる商品のほうが、この先、生き残れると思う。
一番縛られてるのは化粧品メーカーかもしれない。過去の成功事例なんかにしがみついてないで、もっとわくわくするあたらしいお化粧文化をつくっていけたら最高だ。作る人、買う人、使う人、みんなで。