果たして私は肉を食べるのか
インド生活26日目。
ベジタリアンフードにも慣れてきました。
というか、学校のご飯はとても美味しいので、ベジタリアンという感じが全然しなくて、何のストレスもなく生活できてます。
一応修行中なので、学校の外の食べ物は食べないように、と言われています。
休みの日に何回かストリートフードやカフェのご飯を食べましたが、確かに、外のご飯は味が濃いです。
豆を使ったカレーが本当美味しくて、食べ応えもあるし、飽きない。
消化にもいいし、ヘルシーだし、帰国後も作りたいなと思います。
私は、肉も魚も大好きなので、今まで28年間生きてきて、ベジタリアンの良さが全く分からなかったですが、インド生活をする中でなぜベジタリアンが良いのかが少し見えてきたので、まとめておきます。
「八支則」の教え(ヤマ Yama)
「八支則」のひとつ目。
「ヤマ Yama」に「アヒンサ(非暴力、不殺生)」という教えがあります。
「アヒンサ(非暴力、不殺生)」は、命ある生き物に暴力を振るったり、殺してはいけないという教えです。
「野菜や果物だって生き物だ!」とか「生活しているだけで無意識のうちにアリや虫を潰してしまっていることもあるじゃん」みたいに言うひともいますが、哲学の先生曰く、前者は自然的に与えられたものなので殺しているとは言えない。
後者はわざと行っている行為ではないので殺しているうちにはいらない、とのことでした。
人間の勝手な欲望によって、牛や豚が殺されることは、この教えに反します。教えを守らない=八支則の8つのステップが実現できないことになるので、どれだけアーサナを練習しても瞑想を深めても意味がないということです。
八支則については、以下記事にまとめています。
カルマヨガの教え
カルマヨガは、日常生活における行動から、自分自身の本質を学ぶヨガです。
「行為のヨガ」とも呼ばれ、日々の行動の積み重ねが悟りへとつながると考えられています。
カルマとは「行動」と「行動の結果」を意味する言葉で、人間にはカルマが存在しているから行動することは必須で避けられず、その結果も自ずと返ってきます。
カルマヨガの教えの中に、生き物を殺してはいけないというような具体的な内容はないですが、自分の行動は自分に返ってくるという思想なので、動物を殺して食べるという行為は自分に返ってくる。
つまり、現世で死んで、来世で別の身体に移るとき、その身体はチキンかもしれないということです。
カルマヨガについては、以下記事でまとめています。
アーユルヴェーダの教え
アーユルヴェーダとは、インド発祥の伝統的な医学で、約5000年前から伝えられてきた自然療法です。
アーユルヴェーダには、この世界を構成する5大元素という考え方があり、
地・水・火・空・風がそれに該当します。
人間の身体の中にもこの5大元素が存在していると言われていて、人間の身体のエネルギーの源になっています。
人間の体質は「ドーシャ」と呼ばれる3種類のエネルギーに分類され、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」と呼ばれます。
アーユルベーダ的に、肉や魚を食べてはいけないという教えはないですが、とにかくこの3種類のエネルギーのバランスを取ることが健康につながると考えられています。
なので、3つのドーシャのバランスを取るうえで、肉や魚を摂取すると、身体にどのような影響があるかは理解しておくべきですね。
あと、ベジタリアン生活をしてみて感じたことは、肉や魚など動物性の食べ物は植物性の食べ物と比べて消化に時間がかかるということ。
毎食動物性の食べ物を食べていたらあまり意識しないかもしれないですが、逆に毎食植物性の食べ物を食べていると消化が良くてもりもり食べていても結構お腹がすきます。
まぁ、肉や魚から得られる栄養素もあるので一概には言えない(肉食べてる高齢者がピンピンしてるのは肉のおかげ、と言う人もいる)ですが、アーユルベーダ的には、ドーシャのバランスを崩してしまう食事は感情や行動にも影響があるので、バランスを正しく理解することが大切です。
まとめ
タイトルにもある「肉を食べるのか。」ですが、
結論、いきなり肉断食するのは大変かもしれないです。
何より美味しいし、外食でベジタリアンフードを探すのも結構大変。
ただ、今回人生初の1か月間ベジタリアン生活をしてみて、自分の身体は食べ物で作られているというのをとても敏感に感じました。
消化がいいものを食べると身体が軽くなるし、食後に眠くならない。
爆食い欲も沸かないし、肌の調子がいいです。
あとは、環境に配慮して生活してるっていう自己肯定感ですかね。。
追加で言えることとしては、ベジタリアンになるということは、単にヘルシーな生活を送ることが目的ではなく、自分の食生活をコントロールする力が養えることがポイントだと思います。
別に100%ベジタリアンにならなくても、自分の身体に意識を向けて、今何を欲しているのかに気づければ、それ以上の食べ物を食べなくても満足感は得られるハズ。
暴飲暴食ってのが愚の骨頂ってことです。(過去の自分はそうでしたが)
ちなみに、ヨガのクラスメイトの7人中4人はベジタリアンでした。
現地のインド人はもちろん全員ベジタリアン。
ベジタリアンは自分の健康のためだけでなく、環境にも影響を与えていて、例えば、人間が食べるために飼育されている羊が摂取する水の量が1匹あたり1日2リットルで、それが水不足に繋がっているという話もあります。
日本は、水道水も飲めるくらい水に恵まれている国ですが、世界的にみると水不足は深刻です。
自分を起点に地球にどんな影響を及ぼしているのか一度考えてみるのもいいと思います。
2024年は、冥王星が水瓶座に入る年で「破壊と再生の年」と言われてるとのこと。
今まで当たり前だったことを一度手放して、新しいライフスタイルを見つけるのも楽しいかもしれないですね!