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【福井県】 雄島とは陰陽の島である

表と裏、光と闇、陰と陽。 
そんな言葉がふと浮かんできた島。雄島。
土地の人は昔から、神の島と崇めているそうです。

雄島は、福井県坂井市三国町の東尋坊の近くにある、越前海岸沿いにある島の一つです。
越前加賀海岸国定公園に指定されており、朱い橋を渡って島に入り、ぐるっと小1時間ほどで歩いて回ることができます。
サイトによりますと、雄島自体が大湊神社の境内で神域であるとのこと。


そんな歴史的なことは全く知らなかったのですが、実際に橋を渡って島内に入り、一つ目の鳥居をくぐって階段を目の前にしたら、急に空気が変わることを感じました。

あぁ、ふらっと何も考えずのんきにぶらぶら来てみたものの、これはちゃんとわきまえて歩かないとダメなヤツ…。
そんなことをきっとここに来た方は皆さん思うのではないでしょうか。

階段を登ってしばらくは森の中を歩きます。

白い幹の木は何かなって思ったら、タブノキだったんですね。タブノキはお香でタブ粉というつなぎとして使われるということで、私が数日前から絶賛気になっていた木。実物に会えて嬉しかった。

福井のタブノキでお香を作りたい
最後の看板で知った



しばらくすると、大湊神社があります。


鳥居の向こうには東尋坊


さらに歩いてしばらくすると、気づけば先ほどまで頭上を覆っていた木々はなくなり、背の低い植物に変わります。


強い風、そして岩の世界。
そこには日本海に向かってそびえる島が持つ、独特の厳しい雰囲気がありました。

島の表側からは少ししか見えませんが、裏側には柱状節理や板状摂理の岩が広がっています。東尋坊と目と鼻の先の場所なので、雄島でもこういう岩が露出しています。とても原始的な光景。

日本海の厳しい海風を受けるので、島の植物も場所によって生える種類が違っているとのこと。

そうか、それぞれ自分に合った場所で根付いて、育っていけばいいんですよね。植物はよく分かってる。分かってるというより、自然とそうしている。
人間は思考で考えすぎて、合わないことをやって勝手に苦しんでしまうことも多々ありますね。

島の表側が明るい雰囲気というわけではないのですが、表側と裏側では明らかに土地の気が違いました。


別に陰が悪いわけじゃなくて、ただ、その環境でそこにあるだけ。それは自然なことなんですね。

そして陽の中にも陰があるし、陰の中にも陽がある。
私は大湊神社の写真がどうしても撮れませんでした。なにか、カメラを向けてはいけないような感じがして。
逆に、裏側の岩場には可愛らしいお花もたくさん咲いてたのです。


陰も陽もそれぞれがそこにある。ただそれだけ。
そしてそれらが共存して、この一つの島になる。

この雄島は、まさにそんなことを教えてくれる島でした。

福井県に来られた方は、東尋坊も良いけれど、ぜひ、雄島にも足を運んでみてほしいです。
決して楽しい場所という感じではありません。
ですがこの陰陽の雰囲気や原始的な世界を見てみたいという方には、おすすめです。
きっとなにかふと感じることがあるでしょう。

それでは。

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