中学、高校より大学慎重 コロナ禍での部活動再開
(こちらは2020年7月20日に共同通信社から地方紙向けに配信された「千種ゆり子の空てんき」記事です。共同通信社からは許可を得て、そのままの文章でnoteにも配信しました。内容は最新のものでない場合があります。)
再び新型コロナウイルスの感染者が増えている中ですが、各地で部活動が再開されています。中学や高校では、人数を減らしたり道具を毎日除菌・洗浄したりして、感染防止に気を付けながら活動を再開する部活が増えてきたようです。中学や高校の場合、教育的な観点などから部活動を再開するという側面もあるのでしょう。
では大学部活動の状況はどうでしょう。7月19日現在、東大や大阪大では、課外活動は「一部許可」にとどまっていますし、都内の国立大学である一橋大においては「大学の施設を課外活動等で使用することは原則として不許可」とされています。大学によって多少の違いはありそうですが、中学や高校に比べて大学は少し後れを取っていると思います。
私は私生活では、仕事と食材や日用品の買い出し以外は外出していません。外食もしていません。携帯電話や財布まで毎日消毒するなど、対策は徹底的にしているほどの慎重派です。ですから、大学側が及び腰なのも理解はできます。未知の脅威、見えない敵との戦いですから、慎重になるに越したことはありません。
しかし一橋大空手道部女子監督として大学生と近くで接していた身としては、何とか部活を再開して、コロナ禍でも充実した4年間だったと思ってもらいたいという気持ちも湧いてきます。わが部では黒帯取得を目指して入部する学生も多いので、せめてその目標だけは、4年間のうちに達成させてあげたいと思っていますが…。
感染防止と学生生活の充実のバランスを取るには、どうしたらいいのか。私も答えが見えません。(気象予報士、一橋大空手道部女子監督)