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【回顧録】一橋女子チーム復活への道・立ち上げ期

(共同通信社から地方紙向けに配信されている「千種ゆり子の空てんき」の2024年5月分記事です。共同通信社からは許可を得て、そのままの文章で掲載します。)

 前回のコラムでは一橋大学空手道部の新入生勧誘イベントに参加した話題を書きました。女子部員はコロナ禍で一名まで減少していたのですが、今年は勧誘の成果もあり三名以上の女子学生が入部。一橋大学女子として「団体戦」に出られる人数が揃ったのです。

空手にある2つの競技「組手」「形」と、「団体」「個人」の区分

空手には大きく分けて組手と形という2つの競技がありますが、試合になると「個人」「団体」という区分けも登場します。

団体組手

 女子の団体組手は三名の選手が順番に戦い、勝ち負けの人数でチームとしての勝敗が決まります。女子の場合は最低二名の選手がいれば団体戦に出ることができます。一名選手がいないため一敗は確定してしまうのですが、選手二名が共に勝利すれば、チームとしては勝利となります。実力が拮抗している試合であれば三名の選手で団体戦に挑みたいところです。

団体形

 一方の団体形は、三名で同じ形を同時に演武し、キレや力強さに加え、いかに三人の動きやタイミングが揃っているかによって勝敗を決めます。団体形は二名では出場できませんが、ありがたいことに一橋大学の女子学生だけで三名以上の部員がいますので、形・組手ともに試合に出場できる条件は揃ったわけですね。
 空手には個人競技のイメージがあるかもしれませんが、団体戦はチーム感が出てとても燃えます。

チームビルディングの真っ最中

 こうして最近の私は、女子監督として「チームビルディング」に精を出しています。入部したばかりの人が多いため、部員同士のコミュニケーションを促進することで、お互いに高め合う、風通しの良い雰囲気を作っていきます。上級生の部員と打ち合わせ、連絡を密に取り合いながら、部員と共に一からチームを構築する楽しさを味わせてもらっています。

気象予報士・防災士、一橋大学空手道部コーチ 千種ゆり子

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