【回顧録】一橋女子チーム復活への道・5年ぶりの団体戦の結果は・・
私がコーチを務める一橋大学空手道部が春シーズンの最重要大会と位置付ける「東京地区国公立大学体育大会空手道大会」が先月行われました。東京都の国公立大学が集う大会で、学生たちは目覚ましい活躍を見せてくれました。
5年ぶりの出場を果たした女子団体組手は惜しくも入賞を逃したものの、男子団体組手は準優勝、男子個人組手は主将が第三位、男子個人形でも三年生の部員が第三位に輝きました。女子個人組手は1年生の新入部員ながらも第三位に入賞する快挙を成し遂げました。
また、空手を始めて数カ月の女子部員が立派に試合に出場し、精神的な強さと成長を発揮してくれたことも、指導の醍醐味を感じさせてくれました。
個人組手第三位に入賞した主将は、実は、試合数日前に体調を崩しており、団体組手に専念するために個人組手は不出場の意思を示していました。しかし、団体組手での動きが良かった割に、負けという結果で終わってしまっていたので、「このまま終わるのは悔しくないのか。動きは良いから個人組手にも出場すべきだ」と発破をかけたところ、彼は出場を決意。結果、第三位入賞という成果を収めてくれました。コーチとして、選手の様子を観察し、適切な声かけと後押しを行うことができたと思います。
女子チームが編成できるか不透明だった4月から、女子コーチの私も含めて総力戦で部員を獲得し、女子部員たちが出場の意思を統一し、出場まで至っただけで感無量。頑張っている部員に伴走し、雄姿を近くで見届けられたことが、この上なく幸せです。
次の目標となる大会は、十一月末の全国国公立大会。悔いのないように学生たちに寄り添っていきたいで
す。
一橋大学空手道部女子監督 千種ゆり子