清算
右も左もわからない
前進しているのか後退しているのかすら不明
まるで夢の中、いや水の中にいるような
息苦しさ
自分の頭で考えることをも放棄させ
所有すること、誰かと関係すること、
家族関係はもはや修復不可能といっても
過言ではないと思う
どうしてこんな事になってしまったのだろう
私が望んでいた結果は決してこんな形では
なかったのに
悲しい
悲しくて悲しくて堪らない
でももう誰も頼ったり信じたり
出来ないかもしれない
もう2度とあんな思いはしたくない
群れの中にいればある程度の安心を
得ることはできる
しかし一方で居心地の悪さも感じる
集団行動とはそういうものだ
友人や恋人や以前の夫が私に教えてくれた
愛情、言葉、信頼、経験、思い出、自信
一見すれば私の人生そのものをより
豊かにするもの
けれどそれはたまたま運が良かっただけで
私の記憶の中にしか存在しない
もう何かを失う度に不安や恐怖に怯えるのは
許して欲しい
それならばいっそ私は私という存在を全て捨てる
全ての過去を清算出来るものなら清算し
置き去りにしたい
もはや前進しているのか後退しているのか
分からない方向へ向かっていく
本当は誰の事も本気で好きになったこと
なんてないのかもしれない
それこそ錯覚だったのかも
過ぎ去ってしまえばそんなものはいくらでも
美化される
私の事を覚えている人なんて
いるのだろうか？
全くいない気がする
私ばかりがこだわっているようで下らない
そんな事って人生によくあるよね、って
思えるようになるまであと何年かかるのか
大体私自身がまずおこがましい
自分の身分と立場をもっと自覚をすべき
今回の事にしたってやっぱり私は私を許せない
戻る事も進む事も出来なくなった時
私はどうしたらいいのだろう
そうこうしている間に私は
これが悪い夢だったと気づけたら
私は初歩的なミスを犯した
非難されても当然かもしれない
本当に後悔している
例えばあれは投影だった
あの出来事は悪い夢
無かった事に出来るのだったら何でもする
記憶を消してしまいたい
私は一体何を求めているのだろうか
愛情？
関心？
家庭？
子供？
健康？
安心？
目を閉じるとクラクラする
ここがどこかもわからない
随分と遠いところまで来てしまった気がする
想像もしていなかったところだ
私の想像力の欠如に呆れる
このまま死んで行きたくない
yurika