崩落
私はもう決壊寸前
崩落していく橋のようにぎりぎりのところに
何故か留まり続けている
私はこの先も年を重ねて、いつか朽ちていく
今も夢に見る程に生々しい記憶に怯えて
暮らして行くなんて絶対に嫌だ
けれど夢はコントロール出来ない
私は安心した睡眠すら出来ず
まともな食事すら出来ず
日々弱って行く
今思えば私は多分愛されない女だった
最初にキスした男の子とは当時15歳
その後自然消滅
最初にセックスした男の子とは当時19歳
その一回きりでその後音信不通
その後も何人かとお付き合いはして
もしかしたら第3者から見たら案外
「モテて」見えた時期も
あったのかもしれないが
私はとても虚しかった
初めて「幸せ」な恋愛が出来たと
思えたのは22歳だった
けれどその人とも結局はそれほど長くは
続かなかった
みんな口を揃えて言う
私といてもつまらない、と
成長出来ない、と
飽きた、と
決して言わなかったけれど
私から言わせてもらえれば
私だってつまらない
成長出来ない
飽きたし、何より疲れた
男の人というのは
自分より少しでも才能があったり
頭が良かったり仕事が出来たり口が上手かったり
すると不機嫌になる人がとても多い気がする
私はその事に既に物心ついた頃から
気づいていた
時には攻撃的になったり大きな声を出したり
物に当たってみたりもする
「力」で女性を押さえつける
勿論私は男性差別主義者ではない
けれど
本音を言えば
仮にそういう人たちがいるのならば
利用してやりたい
裏をかいてやりたい
見返してやりたい
馬鹿にしてやりたい
傷つけてやりたい
壊してやりたい
これこそ危険思想と言われるのかもしれない
愛されない私を差し置いて
私の身体と心はどんどん大人の女になっていった
自分の意思とは無関係に
若いうちはそれはそれでいいかもしれない
けれど私の身体と心は段々と乖離して行き、
やがてはコントロール不能となった
それは少しずつ心を蝕んで行き
心を追い抜いて行ったのだと今は思う
けれど一体どうしたらよかったのだろう?
私はその方法を未だに知らない
答えを求めても分からない
誰にもどうにも出来ないという事が
この世界には確かに存在する
こんなにも理不尽な事ってあるだろうか
けれど私は生きる
頑張るしかない
努力の先には何か幸運が待ち受けていると信じている
そうでもしないと生きていけない
だからこうして何とか今日1日をやり過ごす
yurika