人間性と必要性
何の疑問も持たずに愛される人たちに嫉妬した
また易々と愛情の対象を取捨選択していく
男性たち、いや女性たち自分自身に至るまで
疑問を感じた
嫉妬なんて本当に醜い感情のひとつだ
私は私の事が知りたい
どこまでも追求したい
自分自身に誇りや自信を持つのは良いことだ
けれどそれはとても恵まれていると私は思う
私は地味な割には誰かから認めて欲しい、
という思いがあった
この気持ちが恐らく今風に言えば
強烈な承認欲求
これは現実というゲームであって
攻略していく方法が必要不可欠である
ゲームを生き延びるためには私は
思ってもない事を言ったり、演技をしたり
それなりに振る舞ったりしなければならない
今後の人生を生き抜くためには
社会とはそういうものだ
心なんてものは本当は足枷にしかならない
滑稽だ
みじめだ
大人しく一人で思い悩んで生きて行けばいい
私は今後恐らく一生「そういう目」で
見られて行くのだしそれが私が選んだ人生
恐ろしいことに人間性とは、親から授かったDNAに土台や記憶として刻まれており、育成環境と共に得た経験値が枝葉となって完成済み。
こんなに頭が冴え渡る事は初めてだ
私はかなりの悲しみとショック
不安と恐怖を感じているというのに
言葉が次々と浮かんでは消え、浮かんでは消え、
その作業を繰り返していく
枝葉となった言葉や人間性は一体どこへ向かうのだろうか?
人間の身体というのは分子というものの
集合体であるべきはずだ
その組織は日々忙しなく代謝し
入れ替わりを繰り返している
昨日の私はもうどこにもいない
私という細胞の集合体は生きながらにして
小さな死を繰り返し、今ここに存在している
昨日の私と今日の私が同一人物であると
証明できるものはないのではないか?
結論としては、私は全く別の女になりたかった
昨日でも今日でもない、
何も知らない別の女に
人間性とは、精神に支障をきたし、人生を揺るがし、生死にも関わる衝撃で変質することもあるだろうが、個人的には不変だと考える。
人間の本質なんて、そうそう簡単には変わらないし、変わる事が出来ない。
必要性に応じて変わる事は可能だろうか?
遺伝子にそう組み込まれているのだ。
けれど過去の経験を活かし、己を律し続ける強靭な精神力、または信仰の力、または他者による継続的な指導により変わる事が出来るかもしれない。
生きるか死ぬかの瀬戸際に立った事のない人間の何と弱い精神力。
この世に生み落とされ始まった今回の私自身の人生は、人間性も含めた凡ゆる十字架を背負わされ続けている。
人生の時間は、静かに、且つ無常に、また全ての人間に平等に刻まれていくが、生きている限り失敗は無い。あらゆる罪さえ犯さなければ。
たとえ罪を犯してしまっても報いをうけるべき事で、この国の法律は整備されているはず。
自ら考えを巡らし、時には立ち止まり、決断することができれば、どんな結果になろうと学びがあり、価値があり、至高である。
勇気を出し、命の鼓動が止まるその瞬間まで、
さぁ共に生き抜こう。
この命尽き果てるまで。
yurika