Sunday's Book 1 「言葉は、世界とわたしを変える」
★Sunday’s Book★
明日が憂鬱な日曜日に、読んだらほんの少しココロが前向きになれるような
「心の体温が上がる」本をテーマにご紹介します。
＜1冊目＞
タイトル「本日は、お日柄もよく」
著者：原田マハ
言葉には体温がある。
そう初めて確信したのは、この本に出会った時でした。
この本に出てくる
想いのこもった、熱のある言葉の1つ1つには
何度読んでも心がふるふると震えてしまいます。
この作品のテーマは、スピーチライター。
時には、世界を変えるための言葉を考える仕事です。
あなたには、心に残っている誰かのスピーチはありますか？
わたしには、1つだけあります。
もう10年も前
バラク・オバマ氏は
Change
Yes We Can.
という言葉の力で世界を動かしました。
当時高校3年生。
大学は好きなものを突きつめても良いものなのか
はたまた就職に活かしやすい学部に進むべきものなのか。
文学部に進むか迷っていたわたしにとって
文学に対してあまり明るい未来があるとは思えていなかった時に
一筋の光がさすような出来事でした。
わたしは、言葉の力を信じたい。
できれば、自分の大切に想う人たちには
わたしの体温そのままに、言葉を伝えられる人でありたい。
この本は、そんなわたしの青くさくてまっすぐで少しおこがましい想いを
思い出させてくれた本でした。
主人公こと葉は、大切な友人・千華にこう聞きました。
「ねえ千華。変わるって、いいことだと思う？」
唐突にそう訊いてみた。千華は一瞬きょとんとしたが、にこっと笑って答えてくれた。
「うん。いいほうに変わるなら、変わるほうがいい。」
いいほうに変わるなら。
いつだって変化をするには、ほんの少しの勇気がいる。
だけど、やっぱり、いいほうに変わるなら、変われる自分でいたい。
シンプルでまっすぐで、あったかな気持ちになれる本。
迷った時、立ち止まった時、何度でも読みたい本です。
みなさんもわたしも
この本の言葉の体温に背中を押されて
少しでもいいほうに、変われますように。