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英文履歴書(レジュメ)の作成方法

日本のデザイン業界についてはまだまだ勉強中のyurieです。

海外の会社に転職するために、英語のレジュメ作成に苦労されてるデザイナーさんっていらっしゃるのかな?

私の場合、グラフィックデザイナーへのキャリアチェンジは全て英語(in オランダ)で行ったわけですが、キャリアチェンジ前の、初めての英文レジュメ作成(in オーストラリア)の時も、かなり苦戦した覚えがあります。基本の書き方は、リクナビさんが書いてたりするんですが、デザイナーならではの、更に整理された、そして何より見やすいレジュメを作成するコツが知りたいですよね。

ニーズは少ないかもしれませんが、自分はこんなレジュメでこういう仕事がゲットできたよ、って話をしたいと思います。

まず。レジュメって何?

レジュメと言う言葉が日本でどのくらい知られてるか分からないので、念の為解説を。

要は、日本で言う履歴書と職務経歴書が一緒になったような存在です。アメリカではresume(フランス語のrésuméが元)、ヨーロッパでは主にCV(ラテン語Curriculum Vitæの略)と呼ばれます。レジュメとCVは厳密には違うものですが、ややこしくなるのでココで触れません。かつ、基本的には同じモノだと考えて、特に支障はないと思ってます。

もう少し深く突っ込んで考えてみると、レジュメ(もしくはCV)は、雇用側が下記を短期間で理解するためのものです。

 ・ あなたが一体誰なのか
 ・ どんなストーリーを持っているのか
 ・ ざっくりとした人生の概要(経歴・学歴・スキルなど)

ただ、海外のデザイン業界ではポートフォリオの批准が大きく、その後にカバーレターとレジュメで情報を補う場合が多いです。

カバーレターとは、志望動機と、なぜ自分を採用すべきかを書いた、ラブレターのようなものです。カバーレターに関しては、また別の機会に深くお話しできればと思います。

大まかな流れはこう

まずは、私のお気に入り、デザイナー向け教育プラットフォームThe Futurのこの動画「デザイナーのレジュメ作成 目立つためのコツを見てみてください。The Futurに許可をもらって翻訳してるので、日本語字幕ONでもどうぞ。5分です。

0:19 最新の経歴を一番上に
0:29 「一貫性」が重要!
1:03 基本情報を逃さないように
1:17  社会人としての学びも教育欄に
1:36 自慢してもOKな場です
2:19 得意分野をしっかりアピール
2:43 自分色はチラ見せ
2:55 「べし」と「べからず」
3:08 目標ステートメントはカスタマイズ
3:43 工夫しすぎに注意
3:58 まとめ
4:21 キュレートと編集が大事
4:25 会社に合わせてパーソナライズ

結構当たり前のことを言ってますが、行動にちゃんと移せているかと聞かれると・・・私もドキッとします。

「レジュメはそこまで必要ではない」と言われてますが、個人的には、このケースは会社がコーポレート化されていない(HRがシステム化されていない)場合のみだと思います。ヨーロッパでは大抵、自分から応募する場合は下記2パターン。

働きたい会社が採用募集をしている場合
採用ページの応募方法に従って、カバーレター(PDFもしくはフォームに直接記入)、レジュメPDF、ポートフォリオURLを、オンラインフォームで入力送信する、もしくはメールで直接送る。
働きたい会社が採用募集をしていない場合
採用ページの連絡先に、レジュメとポートフォリオを、志望動機を添えてメールする。※ 募集していなくてもオープン応募をするのが、海外では普通。

採用の流れに絡んで、ここで「因みに」情報。海外では、フリーランスのデザイナー採用の場合、ソーシャルメディアからデザイナーが発掘されるケースも多いです。例えば、クリエイティブディレクターがソーシャルメディア(Instagram、Behance、Dribbbleなど)をサーフしているうちに、「イイもの発信してるじゃーん」と思うデザイナーのポートフォリオを見に行ったりとか。こういった場合は、「ちょっとコーヒー飲みにオフィスに来ない?」と聞かれ、このカジュアル面接のスケジュール調整と同時に「あ、念のためレジュメも送っといて」と軽く聞かれる場合が多い気がします。

会社の正規採用の場合でも、HR関係の人やヘッドハンターが、LinkedInでDMしてきたりします。こういったチャンスを逃さないためにも、オンラインのプロフィールは常に充実させておきたいものです!

私のレジュメ公開

百間は一見にしかず、ということで。私の最新レジュメ(2019年4月頃)はこんな感じです。レイアウトにはInDesignを使いました。このレジュメで、ロンドンが本社の広告・プロダクション代理店(グローバルの社員数1000名以上)に入社することができました。

こんなの公開しちゃって大丈夫?と思うかもしれませんが、ご安心を。ここに書いてある内容は、もはやすでにネット上に全公開されてます。特に、LinkedInを使って自分の経験をアピールするのが、グローバルの就活常識です。

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細かく解説

では、内容をざっくり解説してみます!

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「The Futurの動画での作成術と全然一致してないじゃん」って思われるかと思います・・・。国が違えば、その土地のルールも違ってくるので、オランダ(またはヨーロッパ)ならではのニーズに答えた部分が多いです。

私が動画で特に学んだのは、スキル欄の書き方。「メーターにするのはややこしい」という点にすごく共感したので、メーター表示は無くしました。ただ例えば、アフターエフェクトはまだあまり効果的に使えないですが、学ぶ意志があることも示したかったので、Expert (上級)・Advanced(中級)・Novice(初級)という、大まかなレベル分けにしてアフターエフェクトも初級として載せられるようにしました。

そして、経歴の載せ方の一番の悩みどころは、職種の英語名の決め方だと思います。ここではあまり深く書きませんが、1つ言えることがあります。

海外では、職種名を自分に有利になるように少し変えるケースが、非常に多いです。

もちろん全く違う職種名にするのはNGですが、日本の会社での正式な職種が「グラフィックデザイナー」だからと言って、そのままGraphic Designerと直訳する必要はありません。その会社内での名前より、グローバルに考えた時に、見合った職種名が何かを考えるべき。

例えば、デジタルのデザインが多い職種で、デジタル部分をアピールしたい場合は、社内での職種名がグラフィックデザイナーでもDigital Designerにして構いません。ブランドアイディンティーのデザインに特化したデザイナーさんの場合は、Brand Designerと呼んでたりします。そして、会社の中で、アートディレクターではないけれど、経験豊富なところが重宝されていて、長年の経験がある役職の場合は、しっかりSenior Graphic Designerと、Seniorを頭に付けるべきです。

直訳して終わりにせず、「自分がこの仕事でやった内容をしっかり反映している職種は英語では何か」を根本的に見直して、応募先の会社へのアピールに繋げられるのがベストです。

因みにこのレジュメは、あくまで私がオランダで転職した際の一例。キャリアアドバイザーでも何でもないので、パーフェクトには程遠い状態かと思われます。でも、これで仕事はゲットできました(笑)。とにかく沢山の例を見たい方は、"Resume examples" もしくは"CV examples" でググッって見てくださいね。

アメリカ仕様のレジュメ例

国やその土地、独自のルールや、業界・会社・職種によって、どんなレジュメが最適かは変わってきます。アメリカ系のデザインスタジオのデザイン職に応募したい!って方は是非、The FuturのFounder、クリス・ドーのレジュメを参考にしてみてください。The Futureの無料レジュメテンプレートのページからダウンロードできます。First Name(名)、Last Name(性)、Email address(メアド)は記入する必要がありますが、チェックボックスを空にしておけば、DMなどは届かない(ハズ)です。

まとめ

「まずはポートフォリオの質重視」というところは、日本の業界と同じなんじゃないかなーと思います。でも、履歴書とレジュメを比べると違うところが多いんじゃないでしょうか。必須項目も違えば、フォーマットも自由自在。自由だからこそレイアウトに迷うかもしれないけど、とにかくシンプルで、短時間で読みやすく、一貫性のある内容とデザインであることが大事、ということです!そして、情熱を買ってもらうためには、レジュメやカバーレターが、言葉で伝えられる絶好のチャンスです。

私自身がここ数年で学んだばかりのことなので、ネットで見つけにくかった「ベテランには当たり前の情報」をあえて書いてみました。もし海外で勝負したいデザイナーさんがいたら、少しでも足しになる内容になっていればいいな。

逆に、日本のデザイン業界での採用の流れで、ココが海外とは違うよって点があれば教えてください。質問や、ココはもっとこうなんじゃないの?なんて内容もあれば、是非コメント欄で教えてくださいね。

そして、最後まで読んでいただいた方、ありがとうございます!


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