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私は比較的早寝早起きだ。平均的には22時半に寝て5時半に起きる。それでも冬になると布団の温もりはかけがえがなく、もっと寝ていたいという気持ちが湧く。しかしそれは瞬間的な感情で、この程度の早起きであれば、早起きをして後悔したことなど一度もない。そして「もっと寝ていたい」に従った結果、満足に至ったこともほぼない。だから早起きをする。

とはいえ。やはり起きる瞬間はちょっと辛い。言い訳脳がしゃしゃり出て饒舌にリーダーシップを発揮する。「昨日寝るの遅かったし」「寒い」「眠い」「あとちょっと」「別に急いでやらなきゃいけないこともないし」「疲れが溜まってる」「一回目を瞑って考えよう」。そうこうしているうちにあっという間に時間は過ぎる。

そこで最近は、スマホのメモ機能に【○月○日朝起きたらやりたいこと】というページを設けて、目覚ましを止めるときにその画面を見るようにしている。
そこに書くのは、やらなくてはいけないことではなくて(もちろんその緊急性があればそれを書くのだろうが)、やりたいこと。理性的な脳で考えたやりたいことではなくて、やらずには居れないような、原始的な欲にかまけたことがいい。なにせ、冬の朝の布団の中の自分は駄々っ子の幼児のような思考回路だ。「やると健康にいいこと」「やると賢くなること」を理解させるなんて不可能。簡単で自堕落なことのほうがいい。布団の温もりに勝つくらいの甘いやつ。
その「甘さ」は人によって違うと思う。チョコレートを食べる、YouTubeを観る、漫画を読む、SNSにかまける、という人もいるだろうし、パックをするという人もいるかもしれない、楽器演奏や読書や運動かもしれない。仕事中についサボってやりたくなったり、夜寝るのを惜しんでやりたくなるような、うずうずしちゃうこと。私が何を書いているかは伏せておく。たぶん、他の方が聞いてもまるで納得感がないから。もしかしたら、人に言えないようなことかもしれない(笑)。
とにかく朝起きてスマホを見たら、「ああ、あれしたかったんだ!起きよう」とうきうきとベッドから脱出できる。そこまでくればシメたもの。立位になれば、駄々っ子もオトナになる。
朝イチに血糖値を上げたり、デジタル漬けになったりするのは、決して褒められたものではないだろうけれど、そこは口八丁。布団から誘き出す餌なのだ。

ちなみにいざ布団から這い出したのちは、私はまずキッチンに向かい、お湯を沸かして白湯を作る。もっと元気が欲しい時には、甘酒と豆乳を割って温めたものも作ることもある。お湯を沸かしながら、昨晩洗った食器を片付けたり、洗濯の準備をしたりして(我が家の洗濯機はキッチンに設置されている)、そうこうしているうちにたいてい体は温まる。そうして、朝の背徳の時間を過ごし、6時25分になるとEテレのラジオ体操に参加する。終わると6時35分。これで脳も心も体も完全に目覚めて、アクティブな1日が始まる。

朝の背徳メモは、達成したら消さずに、頭に⭐️をつける。「せっかく早起きしたのに何してたんだっけ…」ということにならず、朝イチから自分の好きなことをやってやったぞ!という満足感が続く。朝の最初にご褒美をもらっているから、1日の自分とのチームワークがうまく取れたりするのだ。

毎日自分のご機嫌取りをしているのである。

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