【和訳/意訳あり】나의 사춘기에게 (To My Youth・私の思春期へ) / 볼빨간사춘기 (BOL4・赤頬思春期)
はじめに
안녕하세요! 유리입니다:)
今回は、"나의 사춘기에게" という歌を和訳しました。日本語では "私の思春期へ" というタイトルです。
この曲を初めて聞いたとき、歌詞がすっと入ってきて自然と涙が出ていました。特に、「死にたい」ではなく「消えたい」という表現が、自分の鬱期のときの感情に似ていたので妙にしっくりきたんだと思います。
誰かにただ真っすぐ愛されたいのに素直になれなかったり、他者が抱く自分のイメージとの乖離に苦しんだり。他にも辛いことや苦しいことはたくさんあるから世界はいつも真っ暗で。それでも、一瞬でもいいから、明るい世界に出て自由に生きてみたい。そんな、思春期に抱く思いが描かれている気がします。
意訳メインで書いて、直訳は意訳の下に()で書いています。また、直訳と大幅に言葉を変えている部分は*を付けて一番下に解釈を書いています:)
和訳
나는 한때 내가 이 세상에 사라지길 바랬어
いつだったか、私は自分がこの世界から消えることを願ったの
(私はある時、自分がこの世界から消えることを願ったの)
온 세상이 너무나 캄캄해 매일 밤을 울던 날
世界があまりにも真っ暗で毎晩泣いていた日々
차라리 내가 사라지면 마음이 편할까
いっそ消えてしまえば楽になれるのかな
(いっそのこと、私がいなくなれば心が楽になるかな)
모두가 날 바라보는 시선이 너무나 두려워
私を見つめるみんなの視線がすごく怖いの
아름답게 아름답던
ただただ美しかった
(美しく 美しかった)
그 시절을 난 아파서
その時代が、私は苦しくて
사랑 받을 수 없었던 내가 너무나 싫어서 (*1)
愛してもらえなかった自分が大嫌いで
(愛されることができなかった自分がすごく嫌いで)
엄마는 아빠는 다 나만 바라보는데
ママも、パパも、私だけを見つめているけど
(ママは、パパは、2人とも、私だけを見つめているのに)
내 마음은 그런 게 아닌데 (*2)
私はそれを望んでいないから
(私の心はそうじゃないのに)
자꾸만 멀어만 가 (*2')
どんどんすれ違ってしまうの
(しきりに遠のいていくばかり)
어떡해 어떡해 어떡해 어떡해
どうしよう どうしたらいいの
시간이 약이라는 말이
時間が薬だという言葉が
내게 정말 맞더라고
私には本当にぴったりで
하루가 지나면 지날수록 더 나아지더라고
月日を重ねるにつれて、よくなっていったの
(1日が過ぎれば過ぎるほどもっとよくなって)
근데 가끔은 너무 행복하면 또 아파올까 봐
だけど時々、幸せすぎたらまた辛くなるんじゃないかって
내가 가진 이 행복들을
私が手にしたこの幸せが
누군가가 가져갈까 봐 (*3)
誰かに奪われてしまうんじゃないかって
(誰かが持っていくんじゃないかって)
아름다운 아름답던
ただただ美しかった
(美しい 美しかった)
그 기억이 난 아파서
その記憶が、私は辛くて
아픈 만큼 아파해도 사라지지를 않아서
どれだけ苦しんでも消えることはなくて
(痛いほど苦しんでも消えることはなくて)
친구들은 사람들은 다 나만 바라보는데
友達も、周りの人も、みんな私だけを見つめているけど
(友達は、周りの人は、みんな、私だけを見つめているのに)
내 모습은 그런 게 아닌데 (*4)
本当の私はそうじゃないから
(私の姿はそうじゃないのに)
자꾸만 멀어만 가 (*4')
どんどん虚像と板挟みになってしまうの
(しきりに遠のいていくばかり)
그래도 난 어쩌면
それでも私は、もしかしたら
내가 이 세상에
私がこの世界で
밝은 빛이라도 될까 봐
明るい光にでもなれるんじゃないかって
어쩌면 그 모든 아픔을 내딛고서라도
もしかすると、その痛みすべてを乗り越えてでも
(もしかすると、そのすべての痛みを踏み越えてでも)
짧게 빛을 내볼까 봐 (*5)
一瞬の輝きを放てるんじゃないかって
(短く光を出せるんじゃないかって)
포기할 수가 없어
諦められないの
하루도 맘 편히 잠들 수가 없던 내가
1日だって安らかに眠れなかった私が
이렇게라도 일어서 보려고 하면
こんな風にでも立ち上がってみようとしたら
내가 날 찾아줄까 봐 (*6)
真っ暗な世界から “私” を救い出せるんじゃないかって
(私が “私” を見つけてくれるんじゃないかって)
아아아아아아아 아아아아아아
아아아아아아 아아아아아아아
ああ、
얼마나 얼마나 아팠을까
いったい、どれだけ苦しかったのかな
얼마나 얼마나 아팠을까
いったい、どれだけ辛かったのかな
얼마나 얼마나 얼마나 바랬을까
いったい、どれだけ、どれだけ、願ったのかな
意訳の説明 / わたしの解釈
全体を通して、「~してもらう/される」という受動的な意識から、「~する」という能動的な意識に変わっていると思ったので、そのようなニュアンスが出るように意訳しました。
*1: 사랑 받을 수 없었던 내가 너무나 싫어서 / 愛してもらえなかった自分が大嫌いで
・直訳:愛されることができなかった自分がすごく嫌いで
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「愛される」よりも「愛してもらえなかった」の方が、より受動的で、絶望というか苦しみのような負の感情のニュアンスが強いかなと思い、このように訳しました。
*2, 2': 내 마음은 그런 게 아닌데 자꾸만 멀어만 가 / 私はそれを望んでいないから、どんどんすれ違ってしまうの
・直訳:私の心はそうじゃないのに。しきりに遠のいていくばかり。
私の心とは裏腹で。しきりに遠のいていくばかり。
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まず、直前の歌詞「엄마는 아빠는 다 나만 바라보는데 / ママも、パパも、私だけを見つめているけど」と「내 마음은 그런 게 아닌데 / 私の心はそうじゃないのに」という部分から両親の想いや行動と私の考えが相対していることが分かります。そのため「私の心はそうじゃない / 私の心とは裏腹で=私はそれ(両親の行動)を望んでいない」と解釈しました。
次に、「자꾸만 멀어만 가」はふたり(両親)と私の心の距離が遠くなっていくことで「すれ違う、溝ができる」といった表現が良いと思いました。
そして、
「ママも、パパも、私だけを見つめているのに」
「私の心はそうじゃないのに」
「しきりに遠のいていくばかり」
この3つの文章を繋げようとしたとき、
「ママも、パパも、私だけを見つめているけど、私はそれを望んでいないから、どんどんすれ違ってしまうの」とした方が自然かなと思い、この流れと訳にしました。
*3: 누군가가 가져갈까 봐 / 誰かに奪われてしまうんじゃないかって
・直訳:誰かが持っていくんじゃないかって
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「(人が)~する」よりも「(私が)~される」と受動態にした方が、自分が一度手にした幸せを誰かに奪われてしまう辛さや苦しさを表現できると思い、この訳に。
*4, 4': 내 모습은 그런 게 아닌데 자꾸만 멀어만 가 / 本当の私はそうじゃないから、どんどん虚像と板挟みになってしまうの
・直訳:私の姿はそうじゃないのに。しきりに遠のいていくばかり。
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これは*2, 2*と流れが似ているので同じように訳していきました。
まず、直前の歌詞「친구들은 사람들은 다 나만 바라보는데 / 友達も、周りの人も、みんな、私だけを見つめているけど」と「내 모습은 그런 게 아닌데 / 本当の私はそうじゃないのに」という部分から、周りの人が見ているのは本当の自分ではなく作られていった虚像だと解釈。
次に、「자꾸만 멀어만 가」は「本当の自分から遠のいていく=虚像が本当の自分みたいになる、虚像と本当の自分との間に板挟みになる」と考えました。
そして、前の歌詞と合わせて最終的に「友達も、周りの人も、みんな私だけを見つめているけど、本当の私はそうじゃないから、どんどん虚像と板挟みになってしまうの」と着地させました。
*5: 짧게 빛을 내볼까 봐 / 一瞬の輝きを放てるんじゃないかって
・直訳:短く光を出せるんじゃないかって
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前提として、ここは直前の「밝은 빛이라도 될까 봐 / 明るい光にでもなれるんじゃないかって」と同じ韻を踏んでいることもあって、繋がりのある表現にしたいと思いました。
そして「짧게 / 短く」は時間的な短さだと解釈したり、「光を出す」をより強いニュアンスにするために「輝きを放つ」と言い換えてみたりしてこの訳になりました。
*6: 내가 날 찾아줄까 봐 / 真っ暗な世界から “私” を救い出せるんじゃないかって
・直訳:私が “私” を見つけてくれるんじゃないかって
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まず、最後のサビ「그래도 난 어쩌면 / それでも私は、もしかしたら」から "私" は能動的に「生きていきたい」と思っているのでは?と感じました。そのため受動的な「見つけてくれる」ではなく、能動的な「見つける」としました。
次に、「온 세상이 너무나 캄캄해 매일 밤을 울던 날 / 世界があまりにも真っ暗で毎晩泣いていた日々」からも分かるように、今 "私" がいるのは「真っ暗な世界」で、両親とすれ違ったり、他者が見ている虚像と板挟みになったりと苦しく辛い日々を送っていることが分かります。
そのため、その真っ暗な世界にいる "私" を「見つける」ということは「救い出す」のと同意ではないか。さらに、「救い出す」は「"私" を暗い世界から明るい世界に連れ出す」というニュアンスも込められるのではないかと思い、このように訳しました。
さいごに
ここまで読んでくださってありがとうございます!
今回の和訳は、直訳のイメージを思い描いたうえで、自然な日本語に当てはめたり、行間を読むために言葉を加えたりしたため、意訳多めだったのですがいかがでしたでしょうか?
また、日本語歌詞と見比べてみるのも面白いです。
個人的に、"韓国語和訳" と "日本語歌詞" は似て非なるものだと改めて思いました。日本語歌詞はただ元の歌詞の和訳を当てはめるのではなく、メロディーに乗せるために同じ言葉の繰り返しや韻に気を付けているんだなと。奥が深いですねえ…
最後になりますが、この和訳が少しでも曲全体のニュアンスやメッセージの理解する手助けになれば幸いです!
それでは!안녕~!!!