Yuri Baxter-Neal

アメリカオレゴン州ポートランドにて、自然の中で子育て中。2020年1月、日本帰国中にたまたま受けた人間ドックで急性骨髄性白血病が発覚。その後アメリカに戻り治療を開始し、7ヶ月後に寛解。病気と向き合う方々とその周りの方々、より健康な日常を送りたい方々に役立ちそうな情報を記録します。

Yuri Baxter-Neal

アメリカオレゴン州ポートランドにて、自然の中で子育て中。2020年1月、日本帰国中にたまたま受けた人間ドックで急性骨髄性白血病が発覚。その後アメリカに戻り治療を開始し、7ヶ月後に寛解。病気と向き合う方々とその周りの方々、より健康な日常を送りたい方々に役立ちそうな情報を記録します。

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  • 白血病暮らしの知恵袋

    白血病と診断されてから、私が知りたかった情報を自分の経験を通して書いてみます。治療中の生活がよりスムーズになりますように。

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はじめまして。

アメリカオレゴン州ポートランドから、はじめまして。 この度noteを始めることになり、「記事を書く前に何よりも自己紹介が礼儀だろう!」という勝手な想いから、まずは簡単な自己紹介をすることにします。 まずは、長い名字で失礼します。Yuri Baxter-Neal(ユリ・バクスターニール)と申します。日本生まれ、日本育ちの普通の「河野」だった私は、夫との結婚を機にこんなに長い名字になってしまいました。コテコテのヒッピーであった彼の両親は、子供が生まれた際に、母方のバクスターと

    • 初めて子供との約束を破った日。

      去年の6月、子供と決めていた約束を破った。 忘れていたわけでも、特別な理由があったわけでもない。ただ、急いでいたから、わかっていたけど、なんとなく約束を守らずに出かけてしまったのだ。 そしてその6時間後、私は生まれて初めて救急車に乗っていた。 涙のバイバイ私たち家族は、アメリカオレゴン州ポートランドで暮らしている。自然が多く、子供たちが小さい頃は、近くの森に隣接する森の幼稚園に通っていた。下の子がそこに通い始めた頃のこと、朝学校に送りに行き、友達や先生と合流すると嬉しそ

      • <白血病くらし>「しなかったこと」リスト。 立ち止まっている人たちに声を大にして言いたいこと。

        家族旅行中に白血病の宣告を受け、いきなり治療を開始することになった私の記録の続き。前回は、私が治療中にしてきたことと癌との付き合い方について書いてみました。 今回はその反対で、治療中に「しないように」してきたことについて書いてみようと思います。どうしても、「癌」と言う響きに押しつぶされそうになり、やってしまいそうになること、病気の治療中に嫌でも気になってしまうことはあるものです。でもその中でも、より治療に集中し、自分の中の治癒力を最大限に引き出すために、少し意識してでも「し

        • <白血病くらし> 治療中に「したこと」リスト。癌との付き合い方。

          2020年の初め、家族旅行中にいきなり癌を宣告され、治療に突入することになりました。寛解に至ったのち、少しずつ書きためている私の体験談。今回は、私の独断による・・治療中に「すべきこと・すべきではないこと」について書いてみます。 「べき!べからず!」と、かなり偉そうに書き出してみましたが、何を隠そう、私も一年ちょっと前には自分が癌になるとも想像もしていなかった訳で、白血病も映画やドラマの世界のことで、それこそ全くの他人事でした。医療の深い知識があるわけでも、心を鍛えるために滝

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          15本

        記事

          鳩になった子供に教えられたこと。

          先日、うちの娘ジュノが7歳になった。彼女は、親の私が羨ましくなるくらいピュアで真っ直ぐで、実は私のロールモデルだったりもする。 彼女の優しさも、どこか一本筋が通っているところも、私たち親のお陰ではなく、彼女の生まれ持ってのものであり、彼女の世界観のお陰なので、親バカと思われるかもしれないが、私は胸を張ってみんなに言える。 ジュノは、かっこよく素敵な人間だと。 うちの子供を知っている方、ファーストネームを伏せてミドルネームで書いていますが、あの子のことです(笑)。 男の

          鳩になった子供に教えられたこと。

          World Cancer Dayに思うこと。

          一年ちょっと前、私の中にある血液を作る工場が癌細胞を作り始めた。日々の忙しさのせいで、自分の体の中で起きているそんな変化に全く気がつかなかった。自分のことを後回しにし、自分の心の声を聞かない言い訳はいつも簡単に見つかった。 国民の三人に一人が癌で亡くなっているこという数字を知っていても、友人や親戚の中に癌になった人たちがいても、どこかそれは、いつも私ごとではなかった。自分が癌患者になるとは思っていなかった。 私ではない。 私のことではない。 癌細胞は、何の許可も同意

          World Cancer Dayに思うこと。

          <白血病くらし>いろいろな瞑想を試してみた。子供も一緒にやってみた。

          今回は私が今までに試してきた瞑想方法についてのお話。 一年前の家族旅行中にいきなり癌の宣告を受けた私が、より健康であるために、より幸せであるために行なっている毎日の習慣についての記事を書いた際、習慣の一つとして「瞑想をする」とあげたのですが、瞑想に関しての内容だけでやたらと長くなってしい、別途こちらに瞑想についての記事を上げることにしました。 ちなみに、他の習慣についてはこちらをご覧ください。 マインドフルネスや瞑想の大切さについては、様々な人の口から語られ、その認知度

          <白血病くらし>いろいろな瞑想を試してみた。子供も一緒にやってみた。

          <白血病くらし>健康のための毎日の習慣:自分にゆとりを作る方法

          普段から健康に気をつけて、食べるもの、肌に触れるもの、ひいては心に触れるものにも、自分なりにこだわって生きてきたのですが、ちょうど一年程前、突然白血病と診断を受けました。(皮肉なもので、「健康的な暮らし方」のワークショップの講師をする予定だった数日前・・・) しかしながら、癌の宣告は、自分が思っている以上に早くすぎていく日々の中で、一度立ち止まり、自分と対話する時間を私にくれました。しっかりと深呼吸をし、改めて食生活や生活習慣を見直す機会を与えてくれました。以前、健康に(特

          <白血病くらし>健康のための毎日の習慣:自分にゆとりを作る方法

          ほろ酔い程度で生きていく。

          初めて、私の身体に抗がん剤が注入されたあの日から一年が経つ。 黄金色の抗がん剤に「頼んだよ、相棒」と、体内の白血病細胞を消す手伝いをお願いしてから一年だ。 あまりに非日常な出来事が多かった2020年だったから、あの日から「もう一年」というべきか、「まだ一年」というべきか迷ってしまう。そして、不思議なもので、ちょうど一年前に始まった、七ヶ月に渡る治療を振り返ってみると、実は記憶が少し曖昧で、自分が白血病であったことが夢だったのではないかと思ってしまうことすらある。もちろん、

          ほろ酔い程度で生きていく。

          <白血病くらし>離れている子供とつながる:入院中でもお互いを近くに感じるために

          今回は、入院中に離れていても子供たちと一緒にできること、お互いを近くに感じる方法について。 急性骨髄性白血病は「急性」と名がつくように他の癌に比べて進行の早い癌です。そのため、自覚症状があまり無いままある日突然宣告を受け、そのまま入院、治療の開始というパターンも少なくないようです。子供のいる方は、「ちょっと病院に行ってくるね」から、そのまま子供としばらく会えない長期入院生活に突入ということもあるのではないかと思います。 大切な子供たちを家に残して入院すると、純粋に会えなく

          <白血病くらし>離れている子供とつながる:入院中でもお互いを近くに感じるために

          おみくじに癌を言い当てられて、おみくじに命を救われた。私はもう一度おみくじをひけるだろうか。

          私は一年の中で大晦日が一番好きだ。 誕生日よりも、クリスマスよりも、大晦日。 12月を日本で師走と呼ぼうが、ここアメリカでホリデーシーズンと呼ぼうが、やはり12月はなんだか忙しい。バタバタ慌ただしくすぎていく。気持ち的にもどこか落ち着かなく、常に何かをやり残しているような気分でいる。いつもよりなんとなく余裕がない。 それが、大晦日に向かうにつれ、半ば諦めに近い、いや寧ろ開き直りに近い感情が湧いてくる。「終わりよければ全てよし」。今日という日を、穏やかに笑って終えれば、こ

          おみくじに癌を言い当てられて、おみくじに命を救われた。私はもう一度おみくじをひけるだろうか。

          <白血病くらし>治療中、そして今でも大活躍なアイテムたち: ついでに自家製出汁の作り方も。

          今回は、治療中に買ってよかったもの、あって便利だったものについてのご紹介です。白血病が判明して、買ったりいただいたりしたアイテムたちですが、治療中はもちろんのこと、寛解に至った今でも大活躍な商品たちです。 smile warmer抗がん剤の影響で髪の毛が抜け、思い切ってバリカンで剃ったということもあり、坊主の時期があったのですが、基本的にいつも帽子をかぶっていました。髪の毛がないことで、頭皮がすごく繊細になり、外気の変化にも敏感になったのですが、そんな時に、かなり愛用してた

          <白血病くらし>治療中、そして今でも大活躍なアイテムたち: ついでに自家製出汁の作り方も。

          <白血病くらし> 副作用への対処法: そして副作用でデイビットボウイになった話

          今回は「副作用」を軽減するために私が試したことについて。 以前、抗がん剤による体へのダメージを極力減らし、自己免疫力をあげるという目的で、自然療法的アプローチを試したという記事(下記リンク)を書きました。その中でも、副作用への対処法について少しだけ記載したのですが、改めて少し詳しく書いてみようと思います。 先日友人から連絡を受け、現在抗がん剤治療を受けている彼女のお母さんの体調が優れないという相談を受けました。副作用が辛く、見ているだけで辛いと。でも、あまりに全てのことが

          <白血病くらし> 副作用への対処法: そして副作用でデイビットボウイになった話

          <白血病くらし> 身体によい食材リスト: スムージー&ゴールデンミルクのレシピつき。

          今回は、白血病治療中に積極的に摂取していた食べ物について。 いつも前置きが長い上に、脱線しまくりなので、今日は手短に。 私は、入院中は病院の食事を食べずに、自宅で作ったものを夫がクーラーボックスや保温容器に入れて届けてくれ、それらを食べていました。そんな彼が自分のリサーチと自然療法士との対話をもとに作成した、白血病の治療に良いと言われている、免疫力を高め、回復を助けるとされる食材リストを公開してみようと思います。 そして、私が治療中に毎日飲んでいたグリーンスムージと、我

          <白血病くらし> 身体によい食材リスト: スムージー&ゴールデンミルクのレシピつき。

          <白血病くらし> もらって嬉しかった贈りもの: 石のスープを飲んだ話。

          今回は、治療中にみんなからもらって嬉しかった贈りものについて。 完全に、私の主観と体験に基づく内容ですが、もし大切な誰かが、今病気に立ち向かっていて、何かプレゼントしてあげたいけれど、何をあげたらいいか分からないと思っている人がいたとして、その方々にとって何かの参考になったら嬉しいです。 ストーンスープ私も子供たちも「ストーンスープ」という絵本が大好きです。 旅をしていた2匹の豚の兄弟が(本によっては、これが兵士であったり、僧侶であったりもします)、お腹を空かせながらあ

          <白血病くらし> もらって嬉しかった贈りもの: 石のスープを飲んだ話。

          父とSiriと白血病の私。

          75歳になる父と生まれて初めて一緒にジェットコースターに乗った。 しかも、結構怖いやつ。 75歳の父と、42歳の私が二人並んで。 そして、次の日、癌の宣告を受けた。 父ではなく、私がだ。 ーーーーーーーーーーーーーー 息子よ、そうきたかアメリカに住んでいる私たちにとって、それは久しぶりの日本旅行で、年始ということもあり、実家の両親と共に伊勢神宮にお参りに行くことにした。そしてその帰り道、我が家の8歳児の希望によりナガシマリゾートという遊園地に寄ることにした。 「日

          父とSiriと白血病の私。