【Dream】「空間創り」への想い②~ダウン症の姉の存在~
こんにちは。
最も起業家らしくない起業家、奥野有梨亜です。
前回の記事からに引き続き。
わたしが空間創りをしたいと思い始めたきっかけについて、話します。
【Dream】「空間創り」への想い①
https://note.com/yuriarian/n/n13170ef55763
前回、兄貴の影響についてお話しましたが、
今回は、もう一人の兄弟、姉について。
ダウン症を持って生まれた姉
わたしの姉は、ダウン症という障害を持って生まれてきました。
重度の知的障害です。足し算も、できて1桁+1桁がやっと。
言葉も他の人に比べてスムーズには出てきません。
普通の兄弟とは違います。特別ではありました。
が一方で、そこまで特別な家庭という気もしていません。
昔は、家族に障がい者がいるということがイヤで、反抗していたこともありました。
わたしが勝手に「みんなに知られたくない」と思っていた時期はありました、正直。
ただ私の場合、その時期はすごく短かったように思います。
むしろ「人と同じであることが面白くない」という典型的な射手座の性格をしている私は、
そういう人と違う家庭環境に生まれたことを、途中ちょっと得意げになったりもしていました(笑)
そう思えたのも、まず友人に恵まれ、同じ小学校に通う姉を理由にからかわれたりいじめられたりしたようなことは一度もなかったことはありがたいことでした。
また、最も大きかったのは、やはり両親の存在でした。
両親は、わたしたち3人兄弟に、本当に愛情を注いで育ててくれました。
こんなにも異なる、そして癖のある3人を
分け隔てなく愛情を注ぎ、信じ、育て上げてくれた両親には
本当に頭があがりません。
特殊な事情をもって生まれてきた子ども、特に知的障害を持って生まれた子どもの親・家族は、言葉を選ばずに言うと、本当に大変だと思います。
子どもがいじめられたり、ふさぎ込んでしまったりすることもあるでしょう。
ときには、虐待や育児放棄なんて事態が起きるのも珍しくありません。子どもの障害をきっかけに両親が不仲になり離婚、なんてこともよくある話。
そして、身内にそういう家族を持つ自分が言うのもなんですが、わからなくもないのです。
(身内にいるわたしだからこそ、言えるのかも知れませんが。)
いやーそりゃ大変でしょうよ。。それくらい、やはり大変でストレスフルなことな気がします。
でも、わたしの両親は、本当に愛情をたっくさん注いで育てました。おかげで私の姉は、家に閉じこもることもなく、人が大好きで、こどもが大好きで、他人を信じ、優しさをたくさん持ち合わせた真っすぐな大人に育ちました。
そう、もうそれは私なんかよりも真っすぐに。
「わたしの『素直さ』は、きっと母のお腹の中で、全部お姉ちゃんに吸い取られちゃって残ってなかったんだよ」ってよく皮肉ったりします(笑)
姉がいて、わたしがいる。
実は母は、もともと子供は2人産むと決めていたそうです。
けれど、二人目として生まれてきた姉が、障害を持って生まれてきたと知らされたとき、
そして、その姉を育てていく中で、「この子に妹をつくってあげたい」と思うようになったそうです。
その結果、生まれたのが、わたし。だそうです。
いや、そこで気合で女を産む、母の強さよ。
一番最初に生まれていたのが、兄貴ではなく、女の子だったら。
姉が、ダウン症の障害を持って生まれてこなかったら。
わたしは、この世には生まれてきていません。
別に、感動話も運命的な話をするつもりはないのですが、
やっぱり、不思議なご縁なのです。
『この世に偶然はなく、必然しかない』
こんな経緯で生まれてきたからこそ、自分は何を残すのか。
わたしは、学生時代は、ていうか今もですが
かなりひねくれて、マイペースに生きてきてしまったので、
親や姉に何かをお返しできたことはありません。
今でも「何か恩返しを!」っていう言葉は、正直しっくりきてなくて、でもせっかくこんな恵まれた人たちのもとに生まれてきたのであれば、人生の中でもう一度、何か一緒にできたら面白いのになとは、大学くらいから思い始めていました。
続く。
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