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Photo by
sanagonhappy
マイナス2歳からの予防歯科
オーソモレキュラー栄養療法に出会ってからの最初の数年は、栄養不足の状態に栄養を足すことで、症状にとても改善が見られるということに夢中でした。
でもそのうち気付きました。
これを予防するには、いつやらないといけなかったのか?と。
その答えが胎児期でした。
それらの情報を集めるうちに出会ったのが「バーカー仮説」。
1980年代後半に出てきたものですね。
仮説だったこれらにエビデンスが揃ってきて2000年に入ってから今は「DOHaD学説」になりました。
歯科で考えると顔面や顎を形成するのも歯胚形成も胎児期。
赤ちゃんの歯のエナメル質に、妊娠中の母親の栄養状態が関わっていることも、今は明らかになってること。
私は理論的なことや数字や確率が大好きです。
そして、無駄なことが大嫌いです。
これをベースに生きている私にとっては、「いろんなことを予防して治療を減らす」というのが一番すっきりする考え方です。
胎児にしっかりと栄養を渡すには妊娠してからではちょっと遅い。
少なくとも妊娠する1年前から整えて欲しい。
これが、
「マイナス2歳からの予防歯科」
が生まれた背景です。
この言葉を使い出してから今年で13年目。
今年の秋にはこのアドバイザーになるための講座を開催します。
医師、歯科医師、管理栄養士、歯科衛生士、カウンセラーが講師です。
歯科に予防に来院される方に、DOHaDの概念を取り入れることが、一番の予防医療であること。
DOHaDという言葉は患者さんにはわかりにくいので、これをわかりやすくその人に合わせてお伝えすること。
受精してからの胎児期に始まり、生まれてから3歳になるまでがとても重要だということを、医療従事者の皆さまに知って欲しいなと思います。