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大企業も同じ課題を抱えている~地方からの女性流出問題~
地方からの女性流出問題についての私なりの見え方。古い価値感が原因で女性が流出する。企業も同じ。古い価値観を捨て、多様性を大切にするべき。日本企業の競争力にも関わる課題。#note
1.地方からの女性流出問題について
ちきりんさんと木下斉さんのVoicyで、地方からの女性流出問題のお話をきいた。NHKのクローズアップ現代が元ネタで、番組見解を深堀されていて、とても面白かったので、これに対する私なりの見え方も書いておきたい。
2.真因と見当たらない対策
若い女性の都市流出は昔から論じられている。雇用がないからだろうと、企業誘致して雇用創出したり、文化施設がないからだと美術館をつくったり、子育てしにくいからだと子育て支援策をうったり。
だがそれらは本質ではない。女性が地方から流出する原因は、「地方に強く残る古い価値感が嫌だから」である。そして古い価値観が原因だとすると、手の打ちようがないというお話だった。なぜならこの古い価値観を快適だと思っている人がたくさんいる場所だからだ。
私は、自分がいる地方の価値観が嫌な場合に、女性側がもつ選択肢は3つだと考える。
選択1)耐える
選択2)変える(変わると期待する)
選択3)見捨てる
きっと、耐えて、変えることをあきらめて、やむを得ず見捨てるのだろう。そしてそれはとても辛いことだろうと想像する。
3.都会の企業にも同じ構図が見える
ここまで考えていて、地方からの女性流出問題の原因は、都会の大企業にも共通しており、女性が離れていくリスクすらも同様に孕んでいると気づいてしまった。
■DE&I活動と企業の古い価値観
今時の大企業はみな、DE&I活動(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)に積極的に取り組んでいる。若い女性たちは企業が「変わってきたし、更に変わっていくだろう」と期待して入社している。
だが一方で、企業文化の奥深くに、古い価値観が横たわっているケースは、まだまだ多い。このことが企業成長の足かせとなっている側面も否めないだろう。大企業だけに「古い価値観が快適」とは思ってもいないにせよ、無意識レベルで許容してしまっている、またはどうにもできずにいるケースはある。
そして企業に残る古い価値観に対し、女性側はやはり3つの選択肢を持っているのだ。
選択1)耐える
選択2)変える(変わると期待する)
選択3)見捨てる
個人的には、今は2と3の狭間にいる女性が多いのではないかと感じる。10~20年前は1がほとんどだったと思うので、進化しているといえようが恐ろしく遅いのもまた事実だ。女性はいつまで見守るべきなのだろうか?
■企業は急いだほうがよい
企業に残る古い価値観改善への対策としては、多様な価値観の取り込みが有効であり、DE&Iの重要性が叫ばれている所以となる。だがなぜかDE&Iは「女性のための活動」とすり替えられがちである。DE&I活動が「やってます」的な表層活動にCloseし、女性比率向上や環境・制度整備に留まる気配をみせたらたら、その時はリスクとなる。優秀な女性が雪崩をうって退社する時がやってくるだろう。どちらが優秀という議論ではなく、多様性を取り込めなかった組織の行く先が明るいとは言いがたい。
4.日本企業の課題と競争力
日本の大企業が、多様な意味で改めて豊かになっていくことが、日本社会の再成長につながることは確かなところであり、本当に頑張ってほしい。
逆に、女性をはじめとするマイノリティとの協調に失敗し、古い価値観を温存し続けるならば、かなり大きなビハインドを背負うことになり、Globalな競争力から更に遠ざかることは想像に難くない。
企業は、古い価値観という残課題の有無を改めて確認し、もしあれば意識的に見直しをかけ、真にGlobalな競争力を持つ組織へ変化してほしい。地方都市みたいに、女性がいない企業にならないうちに。
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以上
読んでいただき、ありがとうございました。
Yuri Masumi