【ポストC1】一学期目を振り返って【ドイツ留学】
私は今ドイツの大学に正規生として留学しているのですが、三月末に無事一学期目が終わりました。成績は鬼のように悪かったですが、単位は無事とれているのでひとまず安心して、四月半ばの夏学期の始まりに向けて英気を養っている今日この頃です。
1.前置き
今回はC1の資格を得て、大学に入学したその後の私自身の語学力について、備忘録がてら振り返ってみようと思います。
C1とは大学入学に必要とされる語学レベルではあるものの、ドイツ語についてはC1以降が本番だなどといわれることもあるようです。実際、C1をとりたてでそのまま入学した私も、いまだにものすごく高い壁に挑んでいる気分になります。
ドイツでは、上記の表にあるB2相当のレベルがあれば、仕事を見つけやすく、B1であれば、市民権を得ることができる最低限のレベルです。よって、大体の学習者はこの段階でドイツ語の積極的な習得を切り上げる場合が多く、C1からC2までの上級者がすべき学習についての情報はとても限られています。そのため、私は手探りで語学学習を続けていかなければならないのです。
2. 雑感
私はB1.2.というレベルから半年間かなりのスピードでドイツ語を学んでC1の資格をつかみとったわけですが、そのせいもあってか、あまり表現の幅がありません。わかりやすく英語と比べてみます。
つまり、現段階ではやはりドイツ語のほうが理解できる内容が多いものの、より長い時間触れていた英語のほうが、使用感としては扱いやすく、抵抗感を覚えることは少ないです。
C1という資格を得た後も、私自身のドイツ語についてはかなり伸びしろがあった(今もある)、ということがまず前提にあります。
いくらか苦手意識がありながら過ごした半年ですが、一番成長を実感したのはリーディングです。次にリスニング、スピーキング、ライティングの順番となります。
3.リーディング
リーディングが最も伸びた理由はとても明らかで、毎日何かしらの学術書に触れていたためです。文系を専攻していると特に避けられない道ですよね。実際、週に4,5本の参考文献を読み、そのうちの1,2本には要約の課題がありました。初めは休日返上で読まなければ追いつかなかったのですが、最後のほうになってくるとある程度余裕をもって取り組むことができていました。
また、先日美術館に行ったのですが、絵画の下にたまにある覚書をなんの苦も無く読むことができて、少し感動しました。
辞書を引く回数も圧倒的に少なくなっています。
4.リスニング
毎日大学の講義を受けていたのですが、それにしてはリスニングは伸びていないと思います。
長い講義を聞くための脳みそ容量は確保されましたが、単語をいちいち引きながら聞くことはできないので、なあなあで済ませてしまった自覚があります。
未だにリアルタイムでの反応は難しいです。話された5秒後に頭の中で書き起こしが終わって、内容をやっと理解するということがざらにあります。音で勉強していたわけではないので仕方ないですよね。
ただ言っていることは80%くらいわかります。でも50%も理解できない話し方をする教授もいます。
5.スピーキング
一学期目が始まって早々に半ばあきらめました。課題がキャパシティを超えるギリギリだったので、Feierabend無し、休日返上で取り組み、まず、社交の場をほとんど切り捨てざるをえなかったためです。
授業内でも、抽象的に繰り広げられる議論や、全く背景知識のない内容についていくのがやっとで、積極的に発言をすることは難しかったです(あまりの苦手意識で赤面症が再発した)。
ただ、この授業だけは絶対に話そうと決めていた少人数のチュートリアルがあったので、そこで頑張っていました。言い回しやフレーズを少しだけ練習できました。
本を読む中で語彙は増えたものの、話すことを億劫に感じるときが未だに多いです。
6.ライティング
全く何の成長も感じなかったです。
メールをするときだけ。要約をするのも大体重要な箇所の丸写し。書くスピードがハチャメチャに遅くて、筆記試験ではうまくまとめられず、とても悪い点を取りました。
7. 夏学期の目標
つぎの学期では、一応C2の大学併設コースをとる予定です。最少催行人数が集まる可能性はたぶん割と低いのがネックです。ドイツ語に積極的に触れる場を設けることが目的なので、とれなかったらまた何か策を考えます。
そして徐々に社交的になろうと思っています。
人とおしゃべりをするのは好きなのですが、日本語だとオブラートに包めたりする内容も、ドイツ語だとまだそういうニュアンスを出すのが難しくて、優しそうな人としか話したことがありません。グループワークもずっとその人の隣を確保していました。
そんな人見知りを発動せずに、分け隔てなく会話できるようになりたいです。
文章を書く練習も取り入れるべきですが、添削にはお金がかかったりして、苦学生には厳しいですね。添削自体は要検討ですが、今やっている美術の導入書の要約は続けたいと思います。
この本を選んだ理由は、興味のある内容だと、積極的に入ってくるし、友達と会話する場など、実践でも役立つからです。歴史的な内容も含まれるので、文化背景を知ることもできます。一石三鳥です。
頑張りすぎないこと、全部をやろうとしないこと、を気を付けて今学期も頑張りたいです。
それでは。