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殺し殺され三角関係に私が今から入るんですか?1巻感想

"ぼっちな中学時代を過ごし、高校ではリア充生活を夢見る少女、コハク。だが入学初日に階段から足を滑らせてしまい、1か月入院することに!そうなると学校での友達グループも出来上がってしまっているわけで…。ぼっち回避のために勇気を出してクラス唯一の奇数人グループに声をかけるも、なんだかスクールカーストめっちゃ高そう&実は人外混じりの百合百合血で血を洗う三角関係しており…!?目指せぼっち脱出ハイテンションハイ…"

というあらすじの本作
私は全く事前情報を入れず、Xのタイムラインに流れてきた百合ナビの新刊発売情報にて、1巻表紙を見て購入を決めた
常々思うことだが、漫画にせよ小説にせよ、雑に購入を決めるということは積極的にするべきだと思う
そうでもないと百合というジャンルにおいても、特定の分野しか知らず、例えばきららコミックスは読んでないけど百合じゃないよ!とか言う残念な人になってしまう可能性があるからだ

そんな衝動買いをした本作、タイトルから想像していたのは昨今ではなくなりつつある暴力系ヒロインたちが繰り広げる三角関係に主人公が巻き込まれていく感じなのだろう、という想像を広げていた
まさか登場人物が人外だとは驚きだった
主人公はぼっち属性、ヒロインは人外、三角関係、流血ありのハードプレイとなかなかに要素がてんこ盛りで、この要素たちをどう処理していくのかが非常に気になるところ

主人公の琥珀の髪の色が緑ってところも珍しいなって
かつて緑髪は負けヒロインの象徴なんて言われてもいたが、あえて主人公でその色を採用するというのはどんな意図があるんだろうか
緑には調和やリラックス効果があるなんて言われているが、もしかしたら殺伐とした三角関係に調和をもたらすもの、なんて意味合いで緑髪を主人公に据えているのかもしれない

更には主人公のぼっち属性の付与
ぼっち・ざ・ろっく!という主人公がぼっちな作品といえばこれという金字塔が存在している今日、やはり時代のトレンドはぼっち主人公なのかと再認識させられる
主人公をぼっち属性にすることは読者にとって共感しやすいのだろうか?
異世界転生作品ではいじめられていた主人公が逆転劇を繰り広げるのは読者層に寄り添っているなんて話があったが、百合作品を読んでいる層はそんなにぼっちで生きているような感じはなような気もするが

閑話休題
1巻の中で好きだったシーンは第2話ラストで愛子が琥珀にまっすぐ「あんたの事嫌い」って言うシーン
なんとなく最近の作品はセリフも描写も、時代に求められているのか優しさのベールで包まれたような表現が多い気がする
そんな中、愛子はまっすぐに琥珀に対して嫌いと発言している、これはいい
まぁ次の話でころっと態度を変えてず、そのまま険悪なムードでしばらくいてほしかったが、そこは私の趣味嗜好の範囲になってしまうので致し方ない

それにしても絵柄がドンピシャ好みでたまらんのですよ
愛子やエマがデレているときの表情なんかが最高だし、琥珀がぼっちこじらせて崩壊しているところも可愛くてしょうがない

長く続いてほしい作品だが、それぞれの登場人物がデレるのが早くないか!?人外とか三角関係とか要素が多いけどしっかりと消化していけるのか!?等々心配な部分もある
なんにせよ次巻の発売が楽しみだ

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