旅行予約サイトの中国版「ガチャガチャ」人気爆裂
中国語圏からの観光客で、特に若い年代には日本の「ガチャガチャ」、「ガチャポン」が人気です。何がでるのか、 開けてみるまで中身がわからない「ワクワク感」は万国共通のようです。
販売機は、コインしか受け付けません。小銭のないお客様に、「お札をくずせない?」と聞かれることもあり、「はい、大金はありませんが、小金はありますよ」と笑いながら、両替をします。
日本の「ガチャガチャ」は、普通フィギアやキーホルダーなどですが、先月、中国人向けの旅行予約サイト、シートリップは、この「ガチャガチャ」のような、「盲盒」というブラインドボックス販売のキャンペーンを行いました。このブラインドボックスには、グルメ、宿泊、チケット、航空券などのアイテムあり、すごい人気を博しています。購入者は出てきたアイテムが気に入らなければ返品可能で、全額返金してもらえるというのも人気の理由の一つですが、その値段がポイントです。
入場券類のブラインドボックス
販売価格は5.58人民元(日本円で約96円)から。上海海昌海洋公園、三亜アトランティスウォーターワールド、太湖龍の夢アニマルワールドなど、いろいろな観光地の入場券が入っています。
グルメのブラインドボックス
価格は7.78元(日本円で約134円)。このグルメのブラインドボックスは、シートリップが今回初めて売り出したアイテムで、上海、成都、重慶、北京、宣伝、西安、マカオなどの様々な都市の高級レストランでの鍋料理、ザリガニ、北京ダック、バイキング料理など200余りのグルメが入っています。
航空券類のブラインドボックス
価格は99.8人民元(日本円で約2305円)。北京、上海、武漢、西安、ラサなど全国9か所を出発地とする100余りの人気路線があります。
随分と安いですよね。売る方は損しないのでしょうか?
こうした旅行予約サイトは、話題性で「新たなお客」を引き入れるのが狙いでもあり、ブラインドボックスを購入したお客さんは、自分が気に入らなければそのまま返品するので、旅行予約サイトとしては損は無く、また返品したお客さんが、他になにかいいのがないかなと、ブラインドボックス以外の商品を探して、サイトに長くとどまってくれるというメリットや、ブラインドボックスを返品したお客さんが、その代わりに何か他の商品を見つけて買ってくれれば、サイト側は儲かるのです。
しかし、こんな書き込みも
入場券やグルメの場合、使える場所が全国に及んでいて、例えば、「やったあ、とっても高級でおいしそうなバイキング料理が当った!」としても、そのレストランが自分の住んでいるところから遠く離れた場所にあったなら、それを食べに行くのに、かなりの交通費が必要になり、それだけのお金をかけてはとても行けない。
航空券は出発地が選べるが、日にちが夏休み前の6月に集中していて、休みに入る7月はあまり無い。しかも、ブラインドボックスに入っているのは、片道切符だけ。遊びに行くなら、帰りは自費を覚悟で。
それでも、何がでてくるか分からないから楽しくて、運試し的にちょっと買ってみようという気になるのが、ブラインドボックスの魅力。人気の一番の理由はここにありそうですが、購入するときは内容を十分確認してくださいね。