見出し画像

ハーブこぼれ話

神保町スピノールギャラリーにて毎月第三金曜日に開催している、《哲学者の薔薇園》オカルティズム講座
7/19開催の第三回のテーマは「魔女術 ハーブ活用法」。
前半は魔女の歴史など座学を、後半は魔女のスムージーを飲んで頂いたり、アロマスプレーを調合したりと実践的な内容でした。

ハーブに纏わるあれこれもお話しましたが、時間が足りなかったり忘れてたりで話し足りず。
折角の機会なので、ここに書いていこうと思います。
キリスト教についてもそうなんですが、家で普通だったことが世間一般ではどうなのか、というのが意外と分からなくて、受講者の皆さんに「普段お料理などで日常的にハーブ使ってますか?」と聞いてみました。
手を上げたのは、10名中3名。
やはりそこまで一般的ではないんだなあ、と思いました。

私の母は植物が大好きです。
庭には様々な花や草木を植え、生花の免許も持っていたので、家の中には常に花が飾られていました。
料理にハーブを使うことも少なからずあったと思いますが、私がハーブに興味を持ったきっかけは、家で購読していた週刊誌の、広田せい子さんの連載でした。
一面のラベンダー畑の写真に魅せられ、毎回そのページを切り取ってはファイルしているうちに、自分でもハーブの苗を買うようになりました。

父は、有機農法に関心が強く、2ヶ所に畑を借りて野菜や果物を作って、それを漬物やジャムにして一時は販売したりもしていました。
実家に住んでいた頃は、父の借りていた畑の一角に、ハーブガーデンを作り、週末はミサの後畑に行って農作業をしていました。

ハーブガーデンでは、大体20数種類程のハーブを育てていたでしょうか。
中央にワイルドローズを植え、四隅にペパーミント、スペアミント、アップルミント、クールミント。
そしてタイム、オレガノ、セージ、ローズマリー、レモンバーム、バジル、チャイブ、レモングラス、フェンネル、サフラン、ラベンダー、カモミール、ベルガモット、マリーゴールド、ボリジ、センテッドゼラニウム、ラムズイヤー、アイブライト、キャットニップ、ワイルドストロベリー等々。

四隅にミント類を植えたのは、ミントはとにかく繁殖力が強く、しかもすぐに交雑してしまう為です。
ミントだけでなく、近類種のレモングラスとも混ざります。
交雑して新たな品種ができれば良いのですがそううまくはいかず、変な香りになるだけです。

作業の合間のお茶の時間が楽しみでした。
好きなハーブを摘んで、お湯を注ぎます。
香り立つ新鮮なフレッシュハーブティーを飲むと、ドライハーブのお茶などハーブティーではない、という気になります。

畑の周りには、コンフリーが自生していました。
ザラザラした厚手の葉を持つ植物で、かなり大きく育っていました。
これもハーブだと知った私は、葉を摘んでサラダに入れてみましたが、青臭くて美味しくありません。
天麩羅も良いというので、試しに母が揚げてみたところ、これが美味しいのです。
我が家の食卓には、それから度々コンフリーの天麩羅が登場することになりました。

ハーブはそれぞれ、利用方法が異なります。
一般的なのはハーブティーですが、料理に入れたり振りかけて香り付けにしたり、オイルやビネガーやアルコールに浸けて成分や香りを浸出させたり、ポプリにしてルームフレグランスや空気の浄化・虫除けにしたり。

私はとにかくハーブを使いたい一心で、やたらと料理に入れていたら、親に嫌がられました。
「素材の味を生かした料理を作りなさい」だそうです。
一人で使うには多すぎる収穫したハーブ、何か他に使う方法は、と思っていた時、古本屋で松永梨杏著「とっておきのハーブ―手づくりで楽しむ香り草」という本を見つけました。
ページを捲ると、ハーブ入り石鹸やマッサージオイルなど、様々なハーブクラフトが紹介されています。
「これだ!」と思いました。

作り方は簡単です。
石鹸の素地を細かく刻み、ハーブを混ぜて固めたり、アーモンドオイルなどのベースオイルにエッセンシャルオイルを混ぜたりするだけ。
ジンの香り付けに使うジュニパーには痩身効果があるそうで、レシピに良く用いられていたので、ドライのジュニパーベリーを買ってきました。
強い松脂のような匂いです。
そのようにして作ったハーブクラフトは、瓶に入れて、フリ-マーケットで売ったりもしていました。

魔女は、自然と共存・調和しながら生きる人たちです。
ぜひ、ハーブという自然の恵みを、生活に取り入れてみて下さい。


画像は近所の花壇。

サポートして頂けたら、アーティストの支援に使わせて頂きます。 貴方の生活の片隅にも、アート作品をどうぞ。潤いと癒しを与えてくれます。