202310 雑記
少し悩んだけどやっぱりここに記しておくのがいい気がするから、書く。
『あの夜であえたら』公演が終わって、一切の仕事の予定がなくなってしまった。
舞台も映像も、演技をするお仕事は今のところ何も入っていない。
この事実は、正直めちゃくちゃ辛かった。
だって東京国際フォーラムのホールAに立った翌日、気持ちは無職。
そんな人なかなかいないでしょう、きっと。
「誰にも必要とされていないんじゃないか?」
そう考えてしまうのも無理はない、でも絶対そんなことないんだ、いやでも、と思考がグルグルこんがらがっていく。
そんな時、お世話になっている方とお食事をする機会があった。
正直に今抱えている悩みを話した。
「わたしに何が足りないかじっくり考えてみます……。」
そう言うわたしに、いやいやゆらこさん、と。
「40過ぎたら演技に向き合い過ぎない方がいいですよ。」
要約すると、40代まで真面目に芸事をやってきた人は放っておいても考え過ぎてしまうものだから、意識的に離れて考え過ぎない方がいいと。
せっかく時間があるなら興味のあることや今までやってなかった習い事など挑戦してみるのはどうですか、と。
次の日、『相馬田んぼアートプロジェクト』の脱穀作業に相馬を訪れた。
2014年から始まった相馬田んぼアートは、台風の被害やコロナなどありながらもほぼ手弁当で関東から集まるクリエイターチームと、地元のおじちゃんおばちゃんと一緒に和気あいあい続いている。
今年は田植え以降舞台の稽古や本番とかぶって収穫にも行けなかったので、基本は地元組だけで行っている脱穀作業を手伝いに行ったのだ。
久しぶりに相馬の仲間たちと、体を動かし作業をして、美味しいものをたらふく食べさせてもらってお酒を飲んで他愛もないおしゃべりをしてゲラゲラ笑って、「ゆらこが来てくれて本当によかった。」と言ってもらえた。
「そうだ、こういうことだ。」
と心から納得した。
2014年に田んぼアートに参加したのも思えばただの興味からだった。
そのあと2017年に演劇クエスト横濱パサージュ編『ビールの神様』の執筆に携わったのも興味からだし、2022年にアーツカウンシルしずおか主催事業の『マイクロアートワーケーションMAW』で静岡県河津町に1週間滞在したのも興味からだ。
ただの興味から人と出会い、縁ができていった。
それらは直接的に俳優のオファーに結びついた訳ではないけれど、間違いなくわたしの内側を磨き、豊かにし、芝居に還元されていると感じる。
わたしがずっとやってきたことだ。
これまでも全然間違ってなんてなかった。
そりゃあ太いロープのように長く途切れずお芝居のお仕事が続いたらいいなと思うけど、今ないものを嘆いても仕方ない。
乾麺のようにポキポキ折れて、頼りない1本の線の上をぴょんぴょんと飛び跳ねながら身軽に生きていくしかない。
「高野ゆらこと仕事がしたい」そう思ってくれる方といい作品のご縁があればいいなと思いながら、しばらくは気の向くまま、興味の向くままに生きていこうと思う。
ここに書いてどうなるわけでもないと思いますが、超!お仕事大募集モードですので、気軽に声かけてもらえたら嬉しいです。
「怖い人かと思ってたけど意外と気さくですね」はもう百発百中言われますので、ご安心(?)くださいね。
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【今後の出演】
静岡県河津町でワークショップのファシリテーターをします。
参加者が少ないらしい!河津のみんな来て!
取って食ったりしないから!!!!!!