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生と死

物心ついたときには、“死”について考える子供だった

幼稚園の頃は体型でいじめられてた
母は痩せさせようとスポーツ教室や水泳など習わせたけど楽しくなくて続かなかった
小学生になっても体型で男の子たちからいじめられていた
当時、親友と呼べる子がいた
その子はお金持ちの家の子で私とは正反対だったけど毎日登下校をしほぼ毎日一緒に遊んで
その子は末っ子でお兄ちゃんしかおらず、私は長女で下に3人の弟妹が居たから私のお家に遊びに来ると弟妹をとても可愛がってくれた

ある日の帰り道、生まれ変わったら何になりたいかって話題になった
その子がなんて言ったかもぉ覚えてないけど、私は雲になりたいと言った
蜘蛛!?って勘違いされたけど、空に浮かぶ雲だよ!何も考えずにただふわふわ浮いてるだけで幸せだろうなって
その話の流れで死の話題に
どうやって死んだら痛くないかな?って
高いところから落ちたら絶対痛いよね
首吊ったら苦しいよね
やっぱり薬いっぱい飲んで眠るのが辛くないのかな?って事で別の話題になった

この頃には死にたいなぁ
って思うことが増えてた

高学年になると親友とは別のクラスになって一緒に遊ぶ友達も少しずつ変わっていった
いじめはエスカレートしていく
クラスで1番いじめてきてた男の子が
背中に汚い言葉を書かれた紙を貼り付けられるいじめが一時期ブームだったらしく
思いっきり背中叩いてきて最初は何されてるか分からなかったから
廊下で隣のクラスの子が剥がしてくれた
クラス全員敵だった

学校がすごく嫌だった
休むこともあった
この頃は死にたくて死にたくて仕方なかった
腕を切っても死ねることをドラマで知った
でも血が怖くて腕を切ることは出来なくて
結局、死ぬことは出来なくて
学校に行けばいじめられて
生きてる意味がどんどんわからなくなっていって

ある日、親戚の○回忌でおばあちゃんの家へ
私たち弟妹はおばあちゃんの家が大好きで家の中走り回って遊ぶのが定番
その日もそうだった
遊び疲れてうつ伏せで寝転んでる私の上に弟が
何してるのっ!?
ってドンッと乗っかってきた

その瞬間
心臓の音がしなくなった
呼吸も同時に出来なくなって…もちろん身体も動かない
声も出ない…瞬きも出来ないのに視界が真っ白になってその後漆黒の世界に
最後まで感じたのは音だった
遠くの方でみんなの声が聴こえる

私は助けてと心の中で叫んでた
あんなにも死にたかったのに
毎日死にたくて死にたくて仕方なかったのに
助けて!誰か気づいて!って願ってた

数秒後だったと思う
急にドクンッて音が身体全体に響いて
呼吸が出来るようになって
身体も動いて何度か瞬きすると視界も戻ってきた
また弟が健気にお姉ちゃんとじゃれ合ってるくる
あ、生きてるって心の底から思った

生きたかった訳じゃない
でもあのまま死んでしまったら弟は一生後悔して生きることなったはず
だから生きてて良かったとは思う

そして
息が出来ない事に苦しいと思ったが
心臓が止まってしまったら苦しみはそこまで感じないことを知った
そして心臓は止まっても音はある程度まで聴こえるし意識もあった
寝たきりの人でも声は届くとよく言うけど真実だ
大切な人が寝たきりでも声をかけてあげて欲しい

この出来事
18年後、ある病気になり初めて母に打ち明けるまで
隠し通して生きてきた
今も弟は知らないし今後も彼が知ることは無い

死を強く望んだ私が生を選んだあの日から
死の恐怖が無くなった
いつでも死ねると思うようになった

もっとハチャメチャな高学年だったがあまりオープンにすると私が誰なのかバレてしまうからこれ以上は教えられない
ひとつ言えるのは地獄の2年間だった

中学生になり
どうしたらより美しく死ねるのか考えるようになった
美しく死ぬシーンが色んなドラマで表現されていたからかもしれない
中学生の頃はそういうドラマの主題歌がずっと頭の中でリピートされてた
今でもその曲を聴くと中学生の頃を思い出す

【君の名前はずっと忘れずにいたいよ 出来たら繋いだ手の温もりも どうして離れて忘れていかなきゃ行けない Perfume of love 香りだけ残って…】


でも死のうとはしなかった
その代わり“なぜ生きるのか”
生きる意味を探すようになっていた
生きてる価値がない人間だと思ってた
それなのに何故必死に息をしているのか
そんなことばかり考えて3年間過ごした

高校生になると
色んなことが変化し
どんどん墜ちていく
でもそれはまた別の機会に

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