最近Adobe Dimensionをちょこちょこ使ってみている話
Adobe DimensionとはAdobe CCに含まれているアプリケーションのひとつ。手軽に「いい感じ」に合成してくれる便利ソフト。
個人的によかったことといまいちだったことを軽くまとめる。仕事の内容に触れるとよろしくない気がするので、最近つくっているビールのラベルを題材にする。
■良かったこと
本当に何も考えずに合成できた
上記に尽きる。光源やパースなど大体のことはドラッグ&ドロップで完結した。使い所によっては本当に便利。合成に関しては何も考えずにできた。
正解するカドのアレを出現させるとかは簡単にできる。便利。テクスチャはそこらへんのフリー素材を貼り付けただけなのにまぁ言いたいことはわかるレベルに仕上がる。
ちなみに元画像はこれ。
■いまいちだったこと
デフォルトの3Dアセットが微妙にかゆいところに届かない
先に言っておくとAdobe Stockと連携すれば何の問題もないと思う。種類も豊富で本来求めていたビールのモデルとかもあった。
一方で、サブスクリプション型だとそこそこの規模の企業で製作業務を行う人は決裁権を持っていないことが多いのでデフォルト素材で対応しないといけない。一応プリミティブな図形でモデリングもどきなことはできるのだけど、そもそもモデリングソフトじゃないので大したことはできない。基本図形だけでがんばろうとしたけどカットができないので下記のようになんとも厳しい感じになる。
他のソフトでつくったモデルを簡単にDimensionと連携できるようになると利用シーンも増えそう。毎回Adobe Stock経由だとちょっと個人的には厳しい。
レンダリングに時間がかかる
全体的にスクリーンショットがガビガビなのは最高画質で書き出そうとするとサイズやモデルの量にもよるのだろうけど20時間くらいかかって諦めたからだ(MacBook Pro15inch ver.13.3の最高スペックを使用)。下記は20時間かかった。モデルが5つもあったからだろうか。
カンプづくりがプレゼンで時間切れになりつつ後半に発生することを考えるとちょっと厳しい。さきほどの「正解するカドもどき画像」は最高品質で30分で終わったので、ガラスのシミュレーションとかが時間かかるのかもしれない。
どこらへんで導入するか
合成も矩形な感じがメインだとPhotoshop使ってしまった方が早い。とはいえ利用シーンはありそう。ショップのアセットづくり(コーヒーカップ、ボトルラベル、ショップカードなど)には本当に何も考えずに合成できる。
それ以外にもプリミティブなモデルにサクッとテクスチャが貼れるソフトと考えると意外とAdobe製品周りでは有用そう。どうしても2Dテクスチャを3DマッピングするためにはUnity、Blender、Cinema4Dあたりを使う必要があるので、ちょっとしたモデリング、テクスチャマップ、2D背景との合成ができるのは便利。オインクゲームズさんの新作ではDimensionが使われていた。
結論としては、僕はDimensionをライトに合成できるソフトというよりもシンプル3Dモデルをつかったグラフィック製作用のソフトとして使うことが多くなると思う。