Stolen/秘密行动 (music)
まず、私はシティポップが苦手だ。
苦手というよりほぼ嫌いに近い。
おしゃれな人達がおしゃれな音楽をやっているのが生理的に無理だ。
(何言ってんだ。と頭の中では分かっているけど、生理的に無理なのだ。空中に浮いている鬱の粒子達が自分の肌に一気に密着して、毛穴という毛穴を鬱粒子が出入りする感覚もある)
そこでこじらせ女子の私は思いついた。
「おしゃれな人達が手を出していないジャンルでお気に入りを見つけたい!」
私のお気に入りの国、韓国と台湾はやつらに侵食されている…
ヨーロッパ系はおしゃれすぎる…(偏見です)
遠い国はちょっと…(ハマった時に気軽にライブ行けない)
「…!!!!中国だ!!!!!!!!!!」
〜ここから私のお気に入りバンドを探す旅(ネットサーフィン)が始まるのであった〜
まず、【中国 バンド かっこいい】でググる。
(ポチッ)…うーん、おしゃれすぎる
(ポチッ)…ダサい
(ポチッ)…なんか嫌
(ポチッ)…!!!?!?!!?好き
早い!
意外と早く出会えてしまった!
そのバンドが「Stolen(秘密行动)」
四川省の6人組がやっているテクノポップ。
秘密行动の話の前に私なりに考えた中国の音楽シーンの話を…
そもそも中国は色々なテクノロジーの進化を支持し引っ張っているのに、音楽の話をなかなか聞かない。
何故だろう。
これは新宿二丁目のバーで出会ったベリーベリーハンサムな北京出身の女性に聞いた話。
ツイッターやインスタグラム、フェイスブック、ラインが中国では規制されている。
ネット検閲システムでBandcampやsoundcloudのアクセスも難しいらしい。
インディーズシーンが広がらないのも納得。
正直日本では考えられない。
「じゃあみんな何で情報集めてるの?発信は?」とハンサム女子に腰を撫で回されながら聞くと、『WeChatだよ』と首にキスされながら何とか聞き出せた。
あーーーー!WeChatね!
聞いたことありますぅ!
WeChatはメッセージのやりとりや通話は勿論、ツイッターやフェイスブックのようなシステムもあるという。
このWeChatは2011年1月に中国でサービス開始、4年後の2015年には11億2,000万人の登録ユーザー。
この2015年あたりから中国のインディーシーンが飛躍的になったと考えられる。
ここで話は戻る。
秘密行动がitunesから出している「循環」も2015年リリース。
?????
あーーーー理由づけには甘く情報が少ない。
ここからは私の妄想だが(今までもほぼ妄想)、WeChatの普及により今までも活動していたイケてるインディーズのバンドが人目に晒されやすくなったのではないかと。
しかし私はここで気付いてしまった。
秘密行动のBandcampアカウントがあるということを。
え?
ネット検閲システムは?
取り敢えずそれは置いておこう。
この秘密行动が2014年11月にリリースした「循環」がとにかくかっこいいのだ。
ゴリゴリのテクノポップで始まり、段々とバンドサウンドの割合が高くなる。
ラストの「他在每晚的夜空中穿行」なんてフェスのトリで聴きたいくらい、バンギャの心にぶっささる。
何というか
心にぶっささるのだ
とにかく一度聞いてほしい
2017年に公開されているLive映像もかっこいい。
(私が記事を書いてる現段階で425回再生。まじか。)
とにかく観てくれ。
いいバンドを探し始めて初っ端でこんなにときめいてしまったのである。
中国の音楽シーンを目に付けてる業界の人たちも多いと思う。
これからどんどん日本でも流行る。
その時私はこの記事のリンクをツイッターに貼り、「私は2019年夏にもう目付けてんで!センスの塊やからなぁ!」と大きい顔をする予定である。